icon

「それを出版するのは良くない」という意見を表明して、それが聞き入れられたのであれば、ひとまずはK社に対して矛を収めておく方が良いとは思う。出版中止のエクスキューズについて、疑念が残るのも分かるけど、あんまり責め続けるのも良くない。
 つまり、「批判意見を聞き入れても、批判が止まらないまま」であれば、K社としては「批判意見を聞いても聞かなくても同じだ。ならば、無視するのが合理的だ」となってしまう。相手を硬化させてしまっては本末転倒なので、ヘイト本をとりやめたK社の姿勢を評価しておくくらいの方が良いと思う(※とはいえ、それ以外にもK社はヘイトっぽい本をポツポツ出し始めているようだけどね……)。

icon

(私自身は、今回の件とは無関係に、以前からKADOKAWA不買を続けていますが、それはそれとして。夏野のあれは、私としては許せないんだよね……)

自分自身が原著を読破するのでなくても、
icon

実際に原著を読んだ人々による紹介や批評といった一定以上信頼できるソースがあって、それに依拠しているかぎり、未読の者が一定の判断をすることは十分可能だし、正当だと思います。私たちが世の中の様々な事件について、自分自身が一人一人現地を訪れて当事者の意見を聞くまでしなくても、十分に確からしい判断をしているのと同じことだと思います。
 内容面でも、トランス研究の標準的な理解から逸脱しており、なおかつ調査手法に明らかな問題があると指摘されているならば、疑念/懸念/危惧/批判を投げかけるのは妥当だと思います。
 また、原題に対して邦訳タイトルが過度にセンセーショナルであるという一事から、出版社&訳者のスタンスはかなり見て取れます。邦題の選定も、表現者が作品を世に問おうとする際に熟慮する重要な一要素であり、受け手にとっても書籍の社会的な意味づけを判断する際の重要な評価要素たり得ます。
 しかも、その内容が現実的に誤った認識を広め、偏見を助長する虞があると考えられる場合には、「出版されるべきでない」という意見を述べることは、公共的言論の範疇として十分正当でしょう。
 ましてや、今回の件では、例えば不買運動のようなアクションが起きる前に出版社自身が即座に刊行中止を決定したわけで、今のところ、攻撃的-強制的な出版妨害があったわけではありません。もちろん、公的な「差止」のような強制的禁圧がなされたわけでもありません。

 以上のことから、私見では、ヘイトの害悪をもたらしかねない出版(社会的な意義も研究上の新規性も無さそうな翻訳書)について、パブリックな言論を通じて、中止という妥当な結論に収まったと見ていますし、これはまさに自由な言論のフォーラムがポジティヴに機能した事例と言ってもよいと思います。
 出版することだけが表現であるわけではなく、一定の理由に基づいて他者の表現に対する評価を表明することもまた当然に表現です。ただの言いっぱなしとしての「自由」だけではなく、そういった表現(者同士)の幅広い交流が為されることこそが、表現の価値だと考えます。
 ……情勢全体はよく分からないこともあるし、今後の動向がどうなるかは分かりませんが、こんな感じかなあ。

ロシアの方も、よく戦争を続けていられるものだなあ。すでに21ヵ月以上も激しい戦闘を続けていて、様々な経済制裁も受けていて、ロシア国内も(人的、経済的、社会的etc.の観点で)疲弊して息切れしそうなものだけど……。
icon

被侵略側は広い国土を防衛しなければならないのに対して、侵略する側はただ無節操にバンバン撃ち込んだり相手国を荒らし回ったりするだけならば継戦コストはそれほど高くないのだろうか?(※それはそれで嫌な話だが)
 ウクライナを支援する各国でも予算払底や厭戦ムードが出てきていて、「現状で手打ち」となってしまいかねない動きが見えているが、しかしだからといって、「死ぬまで抗戦し続けてくれ」と無責任に言うわけにもいかないし……。

絵文字やキャラアイコンの肌色について。
icon

現在ではイエローが「人種等の属性を表さないニュートラル😐 な素肌色」としてほぼ標準化されていて、まあ、色彩心理等にも鑑みてそれでいいのかなとも思うが、それとてもスマイリーフェイスやアニメ『シンプソンズ(シンプソン家)』といった米国社会の影響が強いだろうから、その色彩選択には少なからぬ文化的な偏りがある。🤔
 2010年代初頭から、折に触れてくりかえし議論されてきたが、例えば2015年Appleの肌色選択は大きな注目を集めていたようだ(cf. wired.jp/2015/02/28/apple-raci )。🙄 ……とりたてて文句があるわけではないけど、「自身のアイデンティティの反映を見出せる者が一人もいないであろうフェイス絵文字群」が並んでいるのは、不思議な光景ではある。😋

Web site image
絵文字の「肌の色」を5色から選べるようにしたアップル
icon

鼻うがいやフロッシング(歯間磨き)は、周囲が汚れてもいいようにお風呂でやっています。入浴中だと、寒い時期でもゆっくり磨けますし、衛生面でも問題ありません。

うーん……イスラエルの状況を巡る欧米の対応は、どうしてそうなる、というか、どうしてこんなことに……。
icon

いや、「どうして(いかなる経緯で)こうなってしまったか」は、説明されているので多少は分かるのだけど、「どうしてそれでいいと思うんだ」「何を考えてそこを一括りにするんだ」「何故そちらに目を瞑るんだ」というのが……。
 各国住民は必ずしも親イ強硬姿勢に賛同しているわけでもなく、批判的なデモやSNS投稿も多数あるのだが、政府の振舞いがそれらと乖離している(ように見える)のは不気味だ。
 (もう少し言うと、このように不条理めいて見える状況下では、安直に結論を提供してくれる妄説に飛びついてしまう人が増えそうだというのも懸念している。もちろん私自身の自戒も含めて。)

「今年一番面白かった作品(漫画、小説、映画、etc.)」とか、「今年一番笑ったこと」、「今年一番の模型制作」は何だったかなあと、一年を振り返っています。
icon

ずっとファンだった作家さんが、自作がアニメ化されて本当に嬉しそうにしておられた(※直接の交流ではなく、SNSで見ていただけ)のが、一番の思い出になるかな。幸いにもそのアニメ版も、ユーモアがあって演出も楽しく、充実した作品に仕上がっていました。
 漫画や小説で良かった作品は……たくさんありすぎて決めきれない。
 この一年の私なりの力作模型は、艦船プリンス・オブ・ウェールズ(1/700)か、あるいは宗谷(1/350)。挑戦と手応えという意味では前者、単体の完成度としては後者。
 「今年の最大の変化」は……オフライン生活はだいたい例年どおりのままだったので、どうやら「mstdnで活動を始めたこと」が最大の変化になりそうです。

2023-12-08 01:47:03 Alice McFlurry :bc:の投稿 Alice@beige.party
icon

このアカウントは、notestockで公開設定になっていません。

アニメ『シムーン(Simoun)』のタイトルは、哲学者シモーヌ(Simone)・ボーヴォワールを念頭に置いていると思うのだけど、web上でそういう言及を見たおぼえは無い。
icon

このアニメは、「すべての人類が女性として生まれ、そして思春期を超えると男になるか女になるかを自ら選択する」という世界設定であり、ここにボーヴォワール(の、表面的には反転した構造)を見て取るのはあまりに容易だ。simoun (simoom)の辞書的な意味――「砂漠の熱風」という語義があるらしい――だけでは、ネーミングの意味がまるで分からないし。
 石田美紀『アニメと声優のメディア史 なぜ女性が少年を演じるのか』では、後半の『シムーン』を語っている章の中でボーヴォワールにも言及しており、明確に双方のつながりを意識されていた(が、「シムーン」という言葉へのつながりについては、したたかにも、しれっと流している)。

icon

ベートーヴェンのピアノ協奏曲3番の中間楽章はかなり好き。終始ひそやかに進みつつ、全体としては穏やかなホ長調/ロ長調で、きらびやかなピアノの装飾的な動きも随所に入ってくるので、クラシックを聴かない人でもとっつきやすいだろうと考えて、講義前にスピーカーから小さく流したりしている。学生から明確にポジティヴな反応があったのは、むしろ第5番の緩徐楽章だったが。
 それ以外でも、学内を移動する際に、手持ちのノートPCで適当なクラシックを流したりしている。もちろん、うるさくない音量に留めているが。学生たちに大学の自由さ、文化の豊かさ、そして様々な好奇心の手掛かりを感じてもらいたくて、たまにこんなことをしている。

icon

ノートPCなど、環境によってはキーボードの同時入力受け付け数に限界があるので、例えば「しゃがみ斜めジャンプができない」といった支障を来す場合があります。USBキーボードを使うなど、対処法はあるのですが、アクションゲームなどではKB(UI)の操作性はクリティカルな問題です。

今日は『Vivaldia2』を仕事場で(……ん?)プレイしていて、2死でクリアできました。
icon

ステージ6は、食虫植物に触れていないのにダメージを受けるというバグにやられ(※たまに発生する)、さらにステージ14もダメージが蓄積して1落ちしました。ステージ14は、そのまま進むと電流のタイミングを制御しにくく、途中で死なせて再開する方がパターン安定するので、1死は割り切って受け入れる方が良いかと思います。ステージ15は長丁場ですが、LIFE回復のハートがたくさんあるので、丁寧にやれば、無死クリアできる可能性はそこそこ高いです。
 残機は50。ただし、1UPアイテムとコインをきちんと取りきれば、さらに+2は行けそう。

PCゲーム『Vivaldia2』のクリア時画面です。特殊アイテムは全て入手し、残機は50、スコアは201942でした。
Attach image
icon

local TL上に、丸くてプルプルしたものが並んでいると、連鎖しないかなという気になります。
えいっ、
ふぁいや!
あいすすとーむ!
だいやきゅーと!
ぶれいんだむど!
じゅげむ!
ばよえーん!!

紙袋/布袋/段ボール箱を頭から被るネタは、どのあたりから広まったんだろう。古くは小説「箱男」(1973)や映画『エレファントマン』(1980)かな?
icon

日本国内だとスネークの影響も大きかったと思われるが、『MGS』は1999年発売と意外にも(?)後発。個人的には、格ゲー『GUILTY GEAR』シリーズのファウスト(初出1999)の印象が強いが、本作のキャラデザは意図的にあざとくベタなもので(一種のキッチュ志向)、このファウストも当初からいかにもパロディめいていた。
 今世紀のゲームやアニメにも、このタイプのキャラクターは時々登場して、しばしば「ノリの良い怪人」という性格づけになっている。「紙袋を被っている→常識外れの奇人」+「ユーモラスな姿にも見える→ノリの良い言動」という連想かと思われる。マッドドクターキャラが多いのは、『エレファントマン』由来の医学的インスピレーションだろうか?