いい…
https://twitter.com/lunalunachild/status/1052920838427631616
『現代思想 大学の不条理』号の与那覇さんの寄稿「大学のなかでこれ以上続いてはならないこと」ですが,外部資金獲得と大学評価の指標に振り回されて「尊厳のデフレ」まっしぐらな現状と個人が鬱病になった場合の「自己評価の底が抜けた状態」とがオーバーラップしててなかなか壮絶な記事になってる.
全然文脈も意味も違うんですけど,「間接話法というリテラシーへのハードルは,意外に高い」(p.108)というのは,ラテン語を学んだことのある人には全然違った共感を誘う文言だ.
ソポクレース『コローノスのオイディプース』のスコリアのG.A.Xenisによる校訂版が今年出たのでそれに対する書評が来てた(評者はP.J.Finglass).
ソポクレースのスコリアは全作通じて完結しているのはPapageorgiusによる1888年のもので,その後は劇毎に別々にエディションがちらほら出てるという状況.『コローノスのオイディプース』については1951年のDe Marco版があるのに今あえてXenisがこれを取り上げた理由はDe Marco版の誤りや読みの報告の不充分にあるらしい.書いてある通り,索引が充実しているのは使い勝手がよさそう.
http://bmcr.brynmawr.edu/2018/2018-10-14.html
音楽家のアントニン・ドヴォルザークって Dvorak 排列のドヴォルザークと親戚よね。大叔父とかだったか?
はじめに書いてあるのを見るとPapageorgiusのエディションはL写本(Laurentianus 32.9)に全面的に依拠しているようなのでなるほどそれはout-datedな感じだ.
L写本が重要であるのはそうとしてもしばしば他の系統の方が優れた読みを持っているということはLloyd-Jones & Wilsonによるソポクレース劇本体の校訂版(1990年)の序文にも書いてあった.`There are a number of passages where L's readings must be rated inferior to those of other families' (p. vii)
Xenisのエディションもちゃんと参照してここに取り入れたいけどできてない (´・_・`)
https://lggi.stromateis.info/abbrev.html
測量士ヒュギーヌス(Hyginus Gromaticus)のドイツ語訳付きテクストが出ていた.
Lindermann, J.-O., Knobloch, E., Möller, C., Hyginus - Das Feldmesserbuch: Ein Meisterwerk der spätantiken Buchkunst, Darmstadt, 2018.
https://www.wbg-wissenverbindet.de/12988/das-feldmesserbuch#
50年くらい前にドイツで出た博士論文を見たいけど何とかならないかなぁと図書館に掛け合ってみたら海外から現物貸借してくれたので聞いてみるものである
これの支払いを今日済ませてきましたが,日本円で5000円しない程度に収まりました.うちの大学は海外からの文献取り寄せに関してsubitoというドイツの図書館サービスを利用しているので,ドイツ語文献ならもしやと頼んでみてよかった.
ところでsubitoとvascodaについて書かれたこの記事(ドイツの図書館サービスの最新動向:subito(スビト)とvascoda(ヴァスコーダ) / ウーヴェ・ローゼマン|http://current.ndl.go.jp/node/8562 )のこの箇所は「そうだよなぁ」と思いつつ反省させられる.
「ほとんど全てのものがGoogleや他の検索エンジンで発見可能だと広く信じられています。2000年のドイツでの調査によれば,学生の64%は情報を捜すのに検索エンジンを使っており,たった5%しか特定主題の情報ゲートウェイを使っていませんでした。情報専門家は,検索エンジンが包括的な調査には効果的な意味を持たないことを知っています。なぜなら,いわゆる隠れたウェブ,ディープ・ウェブというのはGoogleなどにはインデックス化されませんし,高度に専門的なデータベースの方がいまだにウェブサイトの膨大なインデックスよりもよいサービスを提供できるからです。しかし,標準的な利用者はインターネットを通して利用可能な別の検索オプションがあることをよくは知りません」
当たり前なんだけどもドイツの図書館のサービスなので,ドイツ語でなくても向こうの図書館に蔵書があれば可能性があるわけだから,今回は79年にパレルモで出た80ページくらいの学術文献(多分流通はすごく少ない)を問い合わせたところ,テュービンゲン大学が所蔵しており無事取り寄せることができた.
金額も同じ程度,人間が直接行くよりはるかに安いっ
ふむっ |
プロ写真家の著作物を無断でツイッターアイコンに使用、発信者情報開示命じる…他の侵害ケースにも波及か - 弁護士ドットコム
https://www.bengo4.com/internet/n_8726/
第32回 京都大学地球環境フォーラム「人とオオサンショウウオとの関わり」 — 京都大学
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/social/events_news/department/kankyougaku/events/2018/181027_0940.html
三校までやって仕上がってきたものの文献表に誤植を見つけた日にゃ膝から崩れ落ちる気分だけれども,校正という作業自体は割と楽しいんですよね.これは決して単純労働ではない.
「誤植に気付きそれを修正するときいつも我々は本文批判(textual criticism)を実施している」
We exercise textual criticism whenever we notice and correct a misprint. (A.E. Housman, `The Application of Thought to Textual Criticism' CP III 1058)