icon


三浦しをん『しんがりで寝ています』(集英社,2024年3月)

前に読んだ『のっけから失礼します』(2019年)に続き、雑誌『BAILA』連載のエッセイをまとめたもの。2019~2023年の記事を収録。

この時期の三浦さんは、ダイマしてから「ステマ」と注釈を入れるギャグ(?)がマイブームだったみたい。ご自身の別のお仕事の情報なら、普通に書いてもファンは喜ぶでしょうに。でもやはり、そこでちょっと引いてツッコミどころを用意してしまう奥ゆかしさが、三浦さんらしい。

そして相変わらず、ひととの縁を幅広く大切にされていると感心。生活環境がすっかり違ってしまっているだろう何人もの古いお友達とちゃんと濃いつきあいが続いているだけでなく、十数年前に出したワイン入門の本で指南役だった先生と、いまでも気軽なノリでやりとりをなさっていたり。さらには学生時代のバイト先の店長さんと、電話で近況報告をしあう仲だとは。え、すごくない?

いや、これに驚嘆しまくっている私が、駄目すぎなのかも。こんな感想を公開したら、ネットでしかつながってないひとにも私の人望のなさがバレてしまうな(いまさらだよ!)。