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テンセント系列の会社が作っている中国ドラマ『三体』にハマっています。原作は劉慈欣の同名小説(邦訳は早川書房から)。

基本的には原作準拠なので結末は分かっているのですが面白くて。(とはいえ実は、ハマっていると言いつつ配信サイトの有料会員になっていないため一気見できず、現時点ではまだ全30話中の24話までしか観られていない。)

独自の補完的なエピソード等も意表を衝かれて興味深いし、なにより登場人物の掘り下げ方がとてもよいと感じています。特にメインの3人(汪淼・史強・葉文潔)。汪淼先生なんて原作では好きとか嫌いとか考えたことなかったくらいただただストーリー進めるためのキャラみたいに思ってしまってたんだけど、ドラマでは大好きに。

日本語字幕は付いてないので、まず中国語音声に英語字幕で観て、好きな場面は中国語字幕表示でもう一度観て、原作の対応箇所を和訳版で読み返し、さらには英語字幕で気になったところを原作英訳版で確認し……とかやってたら、日々の自由時間がどんどん埋まる。

で、今月はいまだに新たに読み終えた活字主体の本がない。「本の虫」だったアイコンも、最近ただの虫に変えました。

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読了:
木頭〔原作〕+孫呱〔作画〕『藍渓鎮 羅小黒戦記外伝』第4巻(翻訳協力:熊一欣/KADOKAWA,2024年2月/原書:木头〔原作〕+孙呱〔作画〕《蓝溪镇》第4巻(江苏凤凰文艺出版社,2023年4月)

中国語で話の筋をなんとか、なんとなく追ってたやつの答え合わせをできるときが来た!

連載でさらにちょっと先まで見てしまっているので、いま改めて読むと「あ、この台詞は……このときから老君は……」みたいなとこもあって、しみじみする。

前半パートでは、清凝の「晴れ姿」とその笑顔の裏のまっすぐな決意、彼女を慕う藍渓鎮の住人たちに対する誠意、消化できない恋心などなどを、説明的な言葉を費やすことなく、間接的な状況と絵で伝えてくるのが巧いな、と。

そしてこのあたりの老君や玄離とのひとときも、嵐の前の最後の平穏、みたいになってしまうんだよな。この巻の後半は怒涛の展開。那伽は本当に怖いキャラだよー。

一方、「あの」哪吒さまがついに本作でも登場。この時代のファッションもお似合いです。同じ火系の「わんこ」玄離とのやりとりが好き。

七刀の過去も、初読時だいぶ意表を突かれました。