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そういえば、私も最近の流行りものを食べたんですよって言いたくて、写真を撮ったのだった。昨日。

これまで知っていた唯一のビリヤニは、ビリヤニ自体にお肉とかしっかり入っていて、スターアニスやカルダモンや謎の葉っぱが丸のままごろごろ含まれているのをより分けつつ食べるもので、野菜が入ったしょっぱいヨーグルト(ライタ?)が必ず付属している、みたいな感じだったのです。

こういう、お米には特に大きな具材とか入っていないのをカレーと一緒に食べるタイプもあるんだね。カレーも美味しかったです。

ていうか、セブン-イレブンのを食してから「あれ?」と思い当たることがあって、地元のインドカレー屋さんをネットで検索してみたところ、そのお店でカレーと一緒に出しているご飯も「ビリヤニ」だって書いてあった……そうか。あれビリヤニか。

私のビリヤニに対する認識範囲があまりにも狭すぎて、「なんか知らんけどとにかくカレーに合う黄色いご飯」として食べてた。定義が分かっていなかった。申し訳ない。あれもビリヤニ。次はちゃんとビリヤニと分かって食べます。

人は最初に食べたビリヤニを親だと思ってしまうのだ(主語がでかい)。

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日比野コレコ『ビューティフルからビューティフルへ』(河出書房新社,2022年11月)

「ことばぁ」という老婆からの宿題として言葉を模索しつつ、それぞれの地獄と閉塞と諦念のなかで、もがき戦い生き抜いている、高校3年生3名によるモノローグ。

若さとパッションがもどかしく渦巻いて言葉の制約のなかから漏れ出しているようなフィーリングとリズムに満ちている、と思う。

どうも「出典」がありそうなフレーズや固有名詞が散見されるが、そのへんかなりキャッチしそこねているはずです、すみません。表現の正確な意図は把握できていなくても、なにかが突き刺さってくるような、叩きつけられてくるような感触はある。

そういった借景にも似たテクニックによる言葉の強さに引きずられてしまうことへの、あまりにも読み手として安易なのではないかという心理的ブレーキや、ときに露悪的でもある尖った語彙を投げつけられることに対する戸惑いはありつつ、他方ではそのパンチに素直に殴られておきたい気持ちもあり。読んでてずっと、葛藤に引き裂かれているような感じ。

そんなふうに心が揺れるということ自体に、きっと意味があるんだ。

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メモ:
【日比野コレコさん「ビューティフルからビューティフルへ」インタビュー ラップもブルーハーツも取り込んだ新世代小説】
book.asahi.com/article/1480028

 
なるほど守備範囲外! でも作者のかたご本人が、元ネタ分からずに読まれても大丈夫と言ってくださっているので、よいことにします!

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日比野コレコさん「ビューティフルからビューティフルへ」インタビュー ラップもブルーハーツも取り込んだ新世代小説|好書好日