季報『唯物論研究』刊行会と母体を同じくする大阪哲学学校から新刊が出ている
生きる場からの哲学入門|新泉社 https://www.shinsensha.com/books/2643/
季報『唯物論研究』刊行会と母体を同じくする大阪哲学学校から新刊が出ている
生きる場からの哲学入門|新泉社 https://www.shinsensha.com/books/2643/
顔を思い出すことはできないが実際に会うと会ったことがあるかはわかる,というのは考えてみると妙な現象だ.覚えてはいるわけだから記憶力の問題というより表象力の問題か.
「日本は、「共助」も「公助」も控えめで良い、と考える世界でも稀な国である」
日本人は、実は「助け合い」が嫌いだった…国際比較で見る驚きの事実(坂本 治也) | 現代ビジネス | 講談社(3/5) https://gendai.ismedia.jp/articles/-/67142?page=3
シンポジウム デジタル知識基盤におけるパブリックドメイン資料の利用条件
2019年10月12日(土)13:00~ 於都市センターホテル http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/kibana/sympo2019/
先行研究の与える結論に納得がいかないが,相手方の問題かこちらの理解力の問題か微妙に決心がつかない.
前に木庭先生が「古典から教訓を引き出すような読み方をしてはいけない」ということを書かれていたが(https://www.asahi.com/articles/DA3S14142182.html ),もとの文脈とは少し違うけども,これを折りにふれて考えている.
古典とされるものも何らかの地域や時代に束縛されたものであって理解するためにはそうした背景を知る必要があるのに,古典の中に現代の人間にとって糧になる「役に立つ」ものだけを探そうとするならば,そうした背景への興味は失われるし,今の我々に面白いことだけをダイジェストした「超訳」で良いことになり,そこから出てくる「真理」とやらは精々「人間何時の時代も変わらないものだ」の域を出ないものにならざるを得ない.
そういえばハウスマンも「ローマ人はローマ人のために詩を書いたのであって我々のためにではない」というようなことを言っていた.
『アストロノミカ』第1巻の序文に見える言葉だった(p.xl).文脈はやはり本文批判に関してで,請われた本文を修正するにあたっての留意点の話だが,もっと広い視点でも心に留めておくべきことと思われる.
《ローマ人は外国人であって彼ら自身の楽しみのために書いているのであり,我々の楽しみのためではない.ラテン詩人が作るのはラテン詩であって,それは英詩やドイツ詩とは甚だ異なっている.どの作家にもその人固有の特徴があり,その世代や流派の特徴がある.それらは観察によって学ばれるべきものであって,趣味によって占われうるものではない》
The Romans are foreigners and write to please themselves, not us; Latin poets compose Latin poetry, which is very unlike English or German poetry; and each writer has his own peculiarities and the peculiarities of his generations and his school, which must be learnt by observation and cannot be divined by taste.
なのでよく言われる「古典は役に立つのか」というだけでなく,「古典の現代的意義」とかあるいは「古典の『素晴らしさ』」というような一見弁護するように見える論題に乗ってしまうとその時点で実はもう本丸が落とされているようなものなのでは,という気がしてしまうというのがある.
とはいえ入口が多くあること自体は悪いことではないと思うし,なにより「超訳」系のものも含め一般向けの啓蒙書を腐すだけの三流研究者などはTwitterを開けば無限に出てくるわけで「ああはなりたくないな…」という気持ちは非常に強い.
「人を見て法を説け」を関口存男がうまいことドイツ語で表現していたのを読んだ気がしたので探してみた.『接続法の詳細』の冒頭部分で,Sieh dir den Mann an und richte dich nach ihm《人を観察し汝自身をその者に合わせよ》だった.
https://books.google.co.jp/books?id=uc_nFOzGJTQC&hl=ja&pg=PA20#v=onepage&q&f=false
最近の気持ちはSieh dir den Mann an und richte dich nach ihmですね…
https://gnosia.info/@ncrt035/101408848168945224