12:32:25 @ncrt035@gnosia.info
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「肯定」の代わりに「対義の否定」を用いてニュアンスを付加するのは修辞学の用語で「緩徐litotes」という.「否定の否定」が時として「強い肯定」になりうるのは自然な現象ではある.|「『Aでないとは言えない』が裁判の判決では『よってAと考えるのは妥当である』という使い方をされてしまう。論理的におかしいのだが法曹の世界ではそうなる。しかし,法律家の言葉遣いのほうが一般社会のそれと近く多くの人は同様の判断をしている。論理的・科学的な物言いが誤解されてしまう。」twitter.com/konamih/status/101

12:40:43 @ncrt035@gnosia.info
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アイスキュロス『テーバイ攻めの七将』からのこの例(gnosia.info/@ncrt035/994106573 )は,「ひとつならざるοὐχ ἑνὸς」と言ってるからといって「では二つか三つかな?」というわけではなくて,明らかに夥しい音が響き渡る状況下でそれを敢えて「ひとつならざる」と緩めて表現することで何か凄みのようなものを付加しているケース.

13:00:51 @ncrt035@gnosia.info
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ホメーロスに出てくるτὼ δ᾽οὐκ ἀέκοντε πετέσθην《(馬は)喜び勇んで飛ぶように走り出した》(Il. 10.530; Od. 3.484 etc.)もοὐκ ἀέκοντεは文字どおりには「不本意ではなく」で,では「嫌ということではなく,普通の気分で」かというとそうではなくてやはり「喜び勇んで,嬉々として」という感じ.定型的なので修辞的な意匠が読み取れるかは微妙.

13:09:12 @ncrt035@gnosia.info
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ラテン語もnon invitusを同じように使う.キケロー『友情について』から2例.

Itaque feci non invitus, ut prodessem multis rogatu tuo. (4)
《それなので私は喜んで,あなたの求めに応じて多くの人の役に立つようにしたのです》
quamquam etiam ab istis saepe quaesivi et audivi non invitus equidem (24)
《もちろん私としても自らすすんでそうした人たちに尋ねたり聞いたりしたことは幾度もありますが》

19:40:08 @ncrt035@gnosia.info
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Q.マグロナちゃんゲーム配信もあるし今日はもう仕事終わってもいいよね
A.駄目です♡

20:04:24 @ncrt035@gnosia.info
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Pertusiのヘーシオドス『仕事と日』スコリアを見ていたらἀθετέω, διαγράφω, ὀβελίζωあたりの語彙をLGGIにまだ取り込んでいないことに気づいたのでひとまずメモった.
github.com/ncrt035/lexiconGram

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New words: ἀθετέω, διαγράφω, ὀβελίζω (wordList.csv) · Issue #32 · ncrt035/lexiconGrammaticum