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Santini, C.(1993), `Connotazioni sociologiche in margine ai paranatellonta maniliani', in Liuzzi, D.(a cura di), Manilio: fra poesia e scienza, Galatina, Congedo: 109-125.

マーニーリウス『アストロノミカ』第5巻は黄道十二宮とともに昇る星座(paranatellonta)とその影響を取り扱う.
それらの星座にちなんで地上の人々の性質や携わる職業が多岐に亘って描かれており,そこに認められる当時の社会や経済との関わりが分析される.特にそうしたカタログ的描写のひとつひとつがun vero e proprio quadro di vita sociale(p.113)になっているという指摘は興味深い.

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この論文がペルセウスとアンドロメダの挿話にウェルギリウス『農耕詩』第4巻におけるオルペウスとエウリュディケのepillio(小叙事詩)との類似を認めているのはなるほどと思った.

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ところでウェルギリウス『農耕詩』4巻のこのエピソードについてはセルウィウスが興味深い情報を与えてくれている.

sane sciendum, ut supra diximus, ultimam partem huius libri esse mutatam: nam laudes Galli habuit locus ille, qui nunc Orphei continet fabulam, quae inserta est, postquam irato Augusto Gallus occisus est. (Serv. in G. 4.1)

つまり当初ガッルスへの称讃が含まれていたはずが,彼がアウグストゥスの怒りゆえに殺された後オルペウスの伝説に置き換わったという.
G.B.Conte校訂の『農耕詩』の新しいテクストは4巻291行(et uiridem Aegyptum nigra fecundat harena)の取り扱いに関してこの話に触れていて,エジプトの名を出すこの詩行はその地の総督を務めたガッルスの没後,彼への言及を消すため変更された可能性を示唆している.