Carrai, S., 'Il sonetto "Una candida cerva" del Petrarca. Problemi d'interpretazione e di fonti', in Rivista di letteratura italiana III (1985) pp.233-251.
ペトラルカ『カンツォニエーレ』190番に現れる雌鹿のモチーフの解釈と出典を探る研究.結構大事なことがわかったらしいので隙を見て読みたい.
Carrai, S., 'Il sonetto "Una candida cerva" del Petrarca. Problemi d'interpretazione e di fonti', in Rivista di letteratura italiana III (1985) pp.233-251.
ペトラルカ『カンツォニエーレ』190番に現れる雌鹿のモチーフの解釈と出典を探る研究.結構大事なことがわかったらしいので隙を見て読みたい.
2014年に出た『哲学するミューズ:ローマ詩へのギリシア哲学の影響』(Garani, M., Konstan, D., (edd.), The Philosophizing Muse: The Influence of Greek Philosophy on Roman Poetry)に収められている,I. Ramelliの論文'Manilius and Stoicism' (pp.161-186)の要約だけ覗き見.
『アストロノミカ』の専門的・技術的側面に圧されてその哲学的要素は見劣りすることがしばしばあったが,この著作が占星術のテキストブックとしては成り立たないものであると明らかになってきたことを踏まえ,この作品をルクレーティウスをモデルにしつつストア思想を展開するものとして解釈する,と.
特別新しい論点という感じではなさそうだが,政治との関わりも論じられているようなのでちょっと記憶に留めておく.
https://www.amazon.com/dp/1443859753/ref=cm_sw_r_cp_dp_T2_cUYDzbSTG3E6M
Thomson, G., 'Simplex ordo', in Classical Quarterly N. S., vol. 15 (1965), pp. 161-175.
語順入換によるテクストの破損とその復元を扱った論文.主に俎上に上げられるのはアイスキュロスのオレステイア三部作.
語順入換はデタラメに書いたために生じるのではなく,散文的に判りよく書き改める仕方で発生する.古註のなかでτὸ ἑξῆς ... (= ordo est ...)のように言い換えてあるケース,変化してしまった語順が後の修正により直されるケースなどを豊富に挙げて,Thomson自身による修正案の提示も行われる.
この種の破損のメカニズムを知るためには古註の研究が有益であること,またそのことを多くの実例に即しながら学べる.この方面の研究手法に関して著者はW. Headlamに多くを負っているようである.