日曜は東京精神医療人権センターが主催の研究会「滝山病院事件の背景と現状」を聴講してきた。まったく私には知識のない領域。
ETVのドキュメンタリーがあまりにすごかったので、これは行政も医療界も巻き込んだ大事件だわー、すごい騒ぎになるよね、と後追い報道を待っていたが、全然そんなことにはなっていない感じなので。。
発表者も参加者も、医療従事者や精神病当事者、もしくは障碍者福祉や退院支援の現場で働く人が多かったみたい。私みたいな純然たる一般参加者は少なかったようで、会場参加者の方が「私たちにとっては昔から取り組んでいる問題なのに、一般に全然広がらない。今日だってみんな内輪ばっかりで悲しい」という意のコメントをされていた。
患者さんの救出、退院支援、法や公的な監査などの問題、精神科病院の収益(利権)構造の問題、受け入れを拒まれるような患者さんのまっとうな受け入れ先作りなど、極めて実践的な話題が飛び交っていた。私にとっては呆気にとられるくらいのひどい人権侵害事件が、誰かがすぐに身体を動かして解決しなければ…という具体的な課題にかみ砕かれていて、かつ、その問題は滝山病院事件に限らず長年繰り返し起きていたのだ、という、やっぱり衝撃的な話だった。
私のような非当事者、非従事者の市民にできることは何かありますか、と、質問すべきだったかもしれない。。とりあえずいろいろ咀嚼して、もう少し考えたい。。。