2025-04-24 11:35:52 のえるの投稿 noellabo@fedibird.com
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mstdn.jpの画像不具合、観測されている状態、考えられることとしては、

・アップロードできる
・ダウンロード(表示)できない

・media.mstdn.jpのIPアドレスがDNSから消えている
・mediaのネームサーバはAWS
・サーバ本体はCloudflare
・CDNはCloudFront(推定)
・保存先はS3(推定)

誰もメディア配信用のサーバにアクセスできないので、mstdn.jpの利用者は、ローカルに誰かが投稿した画像も、連合しているリモートサーバからの画像も、見ることができません。

リモートの各サーバも、mstdn.jpの投稿の添付画像が受け取れないので、表示できません。

CloudFrontが停止措置としてDNSのエントリを削除しているものと推測されます。おそらく児童ポルノ関連でしょう。

画像を保存しているオブジェクトストレージ(たぶんS3)は制限されていないようなので、AWSアカウントごと停止させられているわけではなさそうです。

CloudFrontの制限を解除してもらえれば復活するのではないかと思います。

HetznerとAWSがそれぞれ独自に発見・対応しているというよりは、通報されている可能性の方が高いかと思います。

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いやーねー>BTの件

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本日公開初日だったこの映画を観てきたよー。

 
『来し方 行く末』(原題《不虚此行》2023年,中国)
mimosafilms.com/koshikata/
監督・脚本:リウ・ジアイン(劉伽茵)
出演:フー・ゴー(胡歌)、ウー・レイ(呉磊)ほか

主人公の聞善(ウェン・シャン)は、葬儀屋からの斡旋で、遺族のために弔辞を代筆することを生業としている。丁寧に聞き取りをおこない誠実な執筆をする彼の弔辞は好評で、仕事は途切れない。

この聞善の、どこかふわっとしてて地に足つかないまま年齢だけ重ねてしまったような感じ、そして感情の起伏を見せず押しが強くない感じが、いかにも我を出さずに人の話をじっくり傾聴してくれそうで。

謎めいた同居人(観客に対して作中でなかなか関係性が説明されないだけで、本人たちにとっては別に謎ではない)がいる以外は、基本的に孤独でつつましい日々の生活の描写も、こまやかでよかった。

〔つづく〕

Web site image
『来し方 行く末』公式サイト
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〔つづき〕

いろんな依頼のエピソードが続く。特に派手な経歴などはない市井の人であっても、実際にその故人と一緒に生きてきた者たちには、決してないがしろにされたくない記憶や思い、こだわりがあって、遺族間での意見の食い違いに翻弄されることも。参列した葬儀で聴いた聞善の文章を気に入って、自分自身の弔辞を生前から予約しにきた老婦人もいます。何年も「取材」をしているうちに、すっかり友人みたいになってます。

そして、さまざまなリアル人生を垣間見て文章を書く主人公が、実はかつてフィクションを生み出す脚本家の卵だったことも分かってくる。弔辞がらみのエピソードと並行して、彼自身の挫折、停滞、欺瞞、劣等感、鬱屈なども見えてくる。でも、演じている胡歌さんのたたずまいに静謐さと清潔感があるので、なんかそういう面を出されても、嫌な気持ちにならないんだよね……。キャスティングの大勝利なのでは。

素性が終盤まで明示されず観客にあれこれ憶測させてくる、小尹(シャオイン)と呼ばれる同居人役の呉磊くんも、台詞は少ないけど独特の雰囲気でインパクト強かった。

〔つづく〕

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〔つづき〕

全体的に淡々と静かで奥ゆかしい語り口。人が亡くなったあとのことは描いても、具体的な死は映さない。弔辞を執筆する過程は描いても、仕上がった弔辞の全文は明かさない。秘められた情熱がようやく押し出されるようににじみ出る場面ですら、その押し出され方は、分かりやすくドラマティックな演出で盛り上げられたりはしない。

ただ、うっすらと明るい寂しさのなかに、ほんのりと暖かい前向きさが混ざるような気持ちで観終わって、主人公の仕事が「誠実」と評価されるのと同じく、映画そのものの作りもまた誠実だと感じました。

いまだにあれほどハマったドラマないわってくらいに思い入れしている『瑯琊榜』(2015年)のメインキャストふたりが共演というので興味を持った作品ですが、そんなの関係なくじんわりと心に留まって、あとからあれこれ反芻してしまい、気がついたら好きになっているというような映画でした。

主人公の名前が聞善っていうのが、示唆的。「聞」は現実に存在する姓ではありますが。中国語における「闻」の第1義は「匂いを嗅ぐ」だけど(日本語でもお香は「聞く」よね)、文字自体には日本語と同じ意味もある。

〔了〕