「イメージの魔術師 エロール・ル・カイン展」八王子市夢美術館
https://www.yumebi.com/exb.html
昨日は、これを観てきました。
絵本作家エロール・ル・カイン(1941-1989)については、『いばらひめ』や『おどる12人のおひめさま』あたりの、シック寄りの色調なのに華やかさもある微細に描き込まれた美麗な画風の印象が、私のなかでは強かったのです。
だけど物語の内容によってはもっとシンプルで力強さが前面に出たような絵もあるし、遺作となった『魔術師キャッツ』なんかは、コミカルで洒脱。同じく晩年の作『ぼくのいもうとみなかった?』は、ほんわかとかわいらしいタッチで、私は言われなきゃこれ見てもエロール・ル・カイン作だとは気付けなかったと思う。
シンガポール生まれで、幼い頃の一時期インドに移住(日本軍の侵攻を逃れて避難)してたということは、この美術展に興味を持ってから初めて知りました。
英国在住で西洋の物語(じゃない作品もあるけど)に絵を付けていても、なんとなくアジアっぽさに通ずるセンスを感じるなあと前々から思っていたのですが、そのへんが影響しているのかもですね。
〔つづく〕