「戦前の総同盟のストライキで注目したいのは、しょっちゅう高野山に駆け込んでいることだ。1924年の大阪市電争議、1927円の南海争議、1933年の松竹少女歌劇団争議(これはかなり面白い。東京では水の江滝子が争議団長になり話題になったが、関西では高野山籠城戦だったのである)、そして1934年の大阪機械工作所争議である。本書を読んでも、やはり村尾がこれらの争議を全面的に主導したとは思えない。裏方に徹したようである。だが、大阪市電争議で労働者が高野山に駆け込んだことをきっかけに高野山に社会課が設置されたことを思えば、宗教にかなりの影響を与えた政治家と言えよう。」
『大地をふみしめて 村尾重雄伝』 聖公会の聖職者から労働運動に飛び込み参議院議員になった男 - 元ちゃんの驢鳴犬吠 https://genchanhomepage.blog.fc2.com/blog-entry-73.html