icon

今月はアカウント持ってるどのSNSでもろくに発言してなくて、気が付いたらもうすぐ下旬じゃん! って、びっくりしています。

なんかずっと、だるくて眠くて。眠いんだけど早寝してもそのぶん早く目が覚めてしまうので、睡眠時間はさほど長く取れなくて、でもやっぱり起きてるあいだは眠い、というのが続いていて、やる気が出ない。気候が不安定だから? それともあっちを向いてもこっちを向いても、つらいニュースが流れているから?

つらさを噛みしめ、これまであまり詳しいことを知らずにいた自分を恥じつつ、先日はこの番組を観た。

「砂漠の英雄と百年の悲劇」
nhk.jp/p/butterfly/ts/9N81M92L

初回放送は去年の6月だけど、世界情勢を鑑みての再放送でしょう。まさに番組紹介文にもあるとおりの、現在にまで至る「憎しみの連鎖」……。

あんなことやこんなことがなければ、ふたつの民族がそれぞれ聖地を大切にしながら共存する土地であれた可能性もあったのかなあ。もう解きほぐしてリセットすることは不可能なのではと感じる。それでも仕方ないとは言いたくないけど。あってはならないことは、あってはならないことだ。しんどい。

Web site image
映像の世紀バタフライエフェクト - 「砂漠の英雄と百年の悲劇」
icon

あ、番組のサブタイトルだけ書いちゃった。『映像の世紀 バタフライエフェクト』です。

icon


多崎礼『レーエンデ国物語』(講談社,2023年6月)

まずは、きれいな本だなあ、と気になったのです。あと出版社のプロモーション気合入ってんな―! と。
leende.kodansha.co.jp/

地理と歴史を作り込んだ異世界ファンタジー。大国の領土内にありながらも自治権を与えられた、少数民族が住む古代樹のある森林地帯レーエンデの描写がとても魅力的でした。だからこそ、のちの展開がつらいのだけれど。

そして本作は、狭い世界で生きることを余儀なくされてきた少女が、憧れていたレーエンデを訪れたことをきっかけに、徐々に自分は自分の人生を生きていいのだと悟り、初めての恋をし、しなやかに力強さを身に着けていく、正統派の成長譚でもある。

でもそれは、歴史の流れのなかの、ほんのわずかなひとときの物語であって、大人になった少女はやがて高い志で偉業を成し遂げ後世に名を残す(ということはいきなり序章で明かされているので結末のネタバレじゃないよ!)。

本書で親しみを抱いた人たちとはここでお別れで、すでに刊行されている第2巻はまた別の時代の別の人たちのお話なのかな。寂しさと期待が拮抗します。

Web site image
『レーエンデ国物語』多崎礼 公式サイト 講談社
icon

【読了】
杜康潤『孔明のヨメ。』第15巻(芳文社,2023年9月)

先月出てたの見逃してたー!

「十万本の矢」エピソードはどのバージョンの三国志で読んでも痛快に描かれますなあ。孔明の聡明さ、発想の柔軟さを存分に示せる場面だもんねえ(ググったらもとになった史実の主役は孫権らしいですが)。

周瑜が、孫尚香に対しても「お兄ちゃん」として気を揉むキャラになっていて微笑ましい。その尚香、またまた無邪気なトラブルメーカーに。正史に詳述されてないひとは創作内ではフリーダムに動けるなあ! それを言ったらタイトルロールのヨメこと月英さんもですけど……。そしてついに士元さん(この作品における私の推し)が動く!