論文毎日読むぞ207日目。本居宣長『古事記伝』について。
宣長が『古事記』の神話に依拠しながら、18世紀の人間にもわかりやすい新たな「神話」を作り出そうとしていたと論じていた。18世紀の庶民にとっての救いや恩恵を感じさせるようなものを作り出そうとしていた、ということみたい。
『古事記伝』については良く知らないのだけど、庶民にとって、と言おうとするとどうしても読者が問題になると思う。古事記伝って一般読者に向けて書かれたものなのかな?そもそも庶民とは何か、という問題もある。
読者を想定しない場合、改めてなぜ宣長は庶民に向けて新たな言説を作り出そうとしたのか、という疑問は残る。
「18世紀の庶民」っていう視点を入れたのは面白いけど、このあたりの説明は欲しかったかなぁ。