自分もここ数年で似た考えを持っていて、いろいろなSNSに登録したり、広く浅く趣味を持つ事もその側面がある。
アマチュアの楽団に所属した理由にもそれが含まれているかもしれない。
自分にとっての世界を複数持っていたいというか、とても言葉を悪く言えば「この場所やこの人達と拗れてしまっても、まあ他があるしな」と思える状態でいたいと思っている。
(自分の場合はおそらくそれが依存の分散に繋がっている)
子どもの頃は家と学校だけが世界の全てで、高校の時はどちらにも居場所を感じられなかった時期がある。
部活をやっていなかったから学校=教室になってしまっていたわけで、せめて部活をやっていればまだ逃げ場があったのだろうかと思う。
(この頃はインターネットの使い方はROM専に近く、SNSで特定の個人と話すことはほぼなかった)
院生の頃は研究室とバイト先とSNSがあったのだけど、趣味がゲームだけだった。
先述の高校の時から「本やゲームを楽しいと思えるうちはまだ生きていてもいいかな」と考えていたのだけど、ずっと発売を楽しみにしていたはずのゲームに全く食指が動かず、やってみてもちっとも楽しめない時があった。
メンタルが落ち込んでいた事もあって、この時はいよいよ駄目かもしれないと思って極端な行動を取ってしまった事さえある。
これらの点を省みて、自分には「これしかない」「ここしかない」と思ってしまっていて、それが崩れたことが原因だと思った。
SNSで知り合った人に対して「この人しかいない」と思ってしまった事で、その人が自分よりも他の人と関わっている時の方が楽しそうだと感じて勝手に落ち込んでしまった事もある。
こういう出来事から所属するコミュニティやインターネット上での人格を1つだけにしておきたくないと思うようになって、依存の対象を意図して分散させている。
趣味も増やしたというか、前までは「好きだけど別に力入れてる訳じゃない…」というレベルだった事もやるようになった。
楽器もその一つ。就職して自分の楽器を買えるようになったお陰もあったのだけど。
そのお陰なのか、単純に気分の波が安定している時期なのかは分からないが、ここ数年は比較的安定した精神で過ごせているように思う。
憂鬱なイベントで一時的に気落ちする事はあるけれど、何ヶ月も塞ぎ込む事はない。
現に今は肉体的な体調があまり安定しないために趣味の一つであるTRPGを控えているが、他の趣味を楽しめている。おそらく前までだったら趣味も人との関わりも失った気分になって落ち込んでいただろう。
(TRPGはどうしても他人と関わる趣味なので、体調不良で急にリスケして迷惑をかけてしまう事を避けたくて、自分1人で完結する趣味の方を楽しんでいる。暫く間が空いてしまう事で、前まで遊んでもらっていた方々との関わりが切れたり、もう遊んでもらえなかったりするかもしれないな…と不安には思っているのだけれど、それは自分のせいなので仕方ない)
依存を分散させるというか、自分にとっては心の余裕をバックアップしておけるのが良いのだろうなと思う。