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門賀美央子『死に方がわからない』(双葉社,2022年9月)

最近、同著者のWeb連載中のエッセイ「老い方がわからない」を興味深く読んでいるので、その前に出ていたこれも手に取ってみました。
colorful.futabanet.jp/list/ser

独身で一人っ子で自由業の著者が、この状況で自分が死んだ場合の懸念事項をひとつひとつ緻密に検討して具体的な対応策を考えていく。その内容は単に制度関係の調査に留まらず、哲学的な死生観にも踏み込んでいく。

私自身も、長生きしたら孤独死する可能性はけっこう高いと思っているので、身につまされる話題です。正直、憂鬱……。

しかし私と違って、この著者はものすごく立派。問題を直視し、自分の死後に周囲になるべく迷惑をかけないよう、全方位にチェックしなければならないことを見出して、専門家の話も聞きにいき、不安を解消すべく尽力している。

定めておくべきことが整理されており各章の最後には要約付きで、実用書としても秀逸。とりあえず問題を意識はできたので、本書を読んだことでちょっとは前進したと思っておこう。読んだだけだけど。まあ最初のささやかな一歩ということで。

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老い方がわからない|エッセイ・コラム|COLORFUL
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9月下旬も近いというのに、給湯器OFFの状態で蛇口からお湯が出てくるの、だいぶげんなりするなあ。