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収蔵作品のご紹介:ローマン・グラス
(1世紀|出土地:シリア)

ローマ帝国領内で、ローマ時代に作られたガラス器物をローマン・グラスと呼ぶ。紀元前1世紀後半に、シリア海岸周辺で吹きガラス技法が発明されるとガラス製品の生産が容易になり、急速に各地に伝播した。この頃のガラス器の主要な用途の一つが香油瓶である。当時、香油には良い香りを身にまとい、乾燥から肌を守る他に、皮膚病や頭痛の鎮静効果もあると考えられていた。ローマ時代の香油瓶は雫型等の単純な器形から、作品のような人面型といった複雑な形も作られ、その色も黄や青、紫と多彩であった。

 

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