ウェルギリウス『農耕詩』4巻173行末のAetnaが一部写本でantrumになっているのは固有名詞の一般名詞化現象ではあるが,ほとんど同じ詩行が『アエネーイス』(8巻449-453行)にあることを念頭に置いておく必要がある.そちらではantrumで伝わっている.
一応ベルン写本(Bernensis 172 (http://www.e-codices.unifr.ch/en/bbb/0172/63v/0/Sequence-1384) fol. 63v)では本文が&hna (= ethna(aethna))で欄外の古註ではAethna] monsと説明がしてある.