まず大前提として、AIのおかげで(せいで)コンテンツ生産力は爆発的に上がる。が、他方で人間の可処分時間は増えない。したがって人間が読める文章の量は増えない。これを解決するには「人間が誰か代わりに、つまりAIに文章を読んでもらう」しかない。いわばAIに下読みさせるわけだ。下読みしてもらっておもしろそうなものだけを人間は読む。これからの「読者」はまずはAIである。人間ではない。
他方で人間が文章を読まなくなることは、ない。ではどんな文章なら読まれるかというと「読むのが楽しい」「読んで、あー、わかる〜などと感慨を得られる」「沁みる」みたいな文章である。読む喜びを読むことそのものから得られる文章。快楽の文章。こうしたものはAIに下読みさせること自体がナンセンスなのでAIが文章を書き、読む時代になっても、人間に読まれ続けるだろう。