1922年9月8日のスミルナの大火で、ギリシャ人難民を救出したと伝えられている日本商船と船長について調べています。
2016年、ギリシャ難民の団体「エスティア」が、この出来事に対する顕彰を示すプレートをギリシャ日本大使に授与しました。
外務省ホームページに記載された同年7月1日付のエスノス紙(ギリシャ)の報道によると、以下の通りです。
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ギリシャ・トルコ戦争の終盤,1922年9月8日。トルコ軍によってイズミルや小アジアの海岸へ追いやられたギリシャ人難民はギリシャ政府からの救助を得られずにいた。
他国の船が自国民を中心に救助する中、当時イズミルにいた日本商船の日本人船長は船員と共に、貴重な絹やレースの積み荷を海に捨て、ギリシャ人やアルメニア人の難民を船に乗せてギリシャの海岸まで輸送した。証言の数々は,船上での日本人の礼儀正しさや親切さを非常に鮮明に表している。恐らくこの証言によって、94年の経過にもかかわらず、今でも日本人船員の慈悲深さを示すこの出来事が忘れられていないのである。人から人へ、世代から世代へと語り継がれ、今日まで守られてきた。
数日前、ネア・スミルナ市で1930年に創立された小アジアからのギリシャ難民の団体「エスティア」が初めて、当時の出来事に対する顕彰を示すプレートを西林万寿夫駐ギリシャ日本大使に授与した。ヤニス・パパザトス「エスティア」会長はエスノス紙に対し、「当時の出来事は世間であまり知られておらず、日本人船長の名前も未だに不明である。
当時の日本人船長及び船員の方への感謝の気持ちとして、駐ギリシャ日本大使にこの賞を授与することにした」と述べた。
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また、2018年2月23日付「The National Herald」の記事によると、当該日本商船は「Tokei Maru」であるとされています。
当時発行されていた新聞で、Tokei Maruが関わったことを示すような記事はありますでしょうか。(国立国会図書館(National Diet Library))
https://crd.ndl.go.jp/reference/detail?page=ref_view&id=1000237923