調ちゃんは、初めて描いた空想の憧れのひとが父の想いをのせて形になって自分といたのを知ったわけだけど、
調ちゃんはいつか失くすなんて知らないまま血の雨に降られ、なにもかも空っぽになり、すがりつくこともできなかったから、イチくんが初めて「失くすのが怖い」「失くしたくない」と強く思った存在なんだと思うんですよね
だから、イチくんが溶けてしまいそうなときに「いや」「あなたがいないとハッピーじゃない」「ひとりにしないで」って言ったのは、調ちゃんにとって初めて言えた「大切なものを失いたくなくてすがりつくための言葉」だったんだなあ……自分の意思も感情もぼんやりしてた女の子が……
一度は雨で溶け落ちたのに、イチくんに見つけてもらえたおかげで調ちゃんは存在をとりとめたから、そもそも今生きてるのもイチくんとの日々のおかげだから、だから調ちゃんは大切なものを大切にするという行いを自分の意思でやるために、イチくんの絵を描くんだね だってもうイチくんは自分の命の一部みたいなものだから
血をわけた存在なので、HO1とHO2はきょうだいや家族という解釈になることもあるようなんですが、
調ちゃんにとってイチくんは「自分の命の一部」以外ないだろうなと思います。