2020-07-01 12:03:39 @hakone_garasunomori@mstdn.jp
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収蔵作品のご紹介:レース・グラス樽形容器
(16世紀|ヴェネチア)

胴部中央が膨らんだ樽形の容器で、小さな気泡の入った無色透明の胴部は、下玉の段階でレース・グラス棒を4本横に巻いた後、モール型で成形されている。 レース・グラス棒を巻き付けた部分には金彩も施されている。また、胴部は木の樽に似せたのか、 浅い凹凸で縦に12分割されている。底部は台が培着されていて、10分割されるとともに金彩が施されている。器の内側下部にアイス・クラック(氷裂模様)の入った中空の玉が付けられている点に特徴がある。ヴェネチアン・グラスには器の内部に玉を付けるという類例はあるが数は少なく、 器とは別の色ガラスで作られている例もある。なお、この玉がどういう目的で付けられているかは不明である。形式と技法からヴェネチア製と推定されるが、チロル地方に移住したヴェネチア人のガラス工人によって作られたファソン・ド・ヴェニスである可能性もある。

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2020-07-02 11:41:23 @hakone_garasunomori@mstdn.jp
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トミーテック ザ・バスコレクション バスコレ「小田急箱根高速バス エヴァンゲリオンラッピング 2台セット」と「箱根登山バス エヴァンゲリオンバス 5台セット」が届きました!

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2020-07-02 12:18:32 @hakone_garasunomori@mstdn.jp
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収蔵作品のご紹介:レース・グラス手付容器
(16~17世紀|ヴェネチア)

1本の乳白色レース棒を成形するときに、右回しに巻き付けてこのようならせん模様を作ることができる。形が変形するために、器形を整えながら、整然としたらせん模様を作ることは難しい技術を要する。手付容器は、16~17世紀に流行した器形で、把手も同時に作って両方の耳の中にいれて成形する。同形式の手付容器は、 ロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館や大英博物館などの他、各地の工芸美術館に収蔵されている。

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2020-07-04 10:38:23 @hakone_garasunomori@mstdn.jp
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収蔵作品のご紹介:アイス・クラック瓶
(16~17世紀初|ヴェネチア)

16世紀から17世紀初頭にかけて、ヴェネチアン・グラスの一技法として創出されたアイス・クラック技法は、作品を成形後、まだ熱く熔融状態にあるときに、冷水中に瞬間的に投入して、表面にマスク・メロンのような氷裂模様を入れる技法である。氷裂を入れた後に、火の中に入れて若干焼き戻して、亀裂の鋭角的な部分を滑らかに仕上げる。この技法は、レース・グラス技法とともにヴェネチアン・グラスの秘法の一つであった。アイス・クラック技法による作品には、瓶壷の他に鉢や杯 坏類など多種多様なものがあり、当時人気を博した技法の一つであったことがわかる。類似作品は、大英博物館やヴィクトリア・アンド・アルバート美術館、コーニング・ガラス美術館など、各地の美術館に収蔵されている。

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