#ビバ丼読書部 #読了
『調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス』を読んだ。
昨年の刊行当時に話題となり興味があったが、読むことができたのは今になってしまった。著者は国会図書館職員として長年勤務し、その間に培ったレファレンスの手法を共有しようとする試みである。趣旨ゆえに「図書館司書はこのようにして文献にあたっている」ということを紹介した本である。推論よりもツールに依存した内容が多分にある。紹介された手法(検索ツール)は有料のものが多いため途中でぶん投げそうになったのはご愛嬌。
後半の国立国会図書館が運営する「リサーチ・ナビ」と「レファレンス協同データベース」の使い方は参考になった。ただ目的の内容を探すだけでなく、司書がどのような手順・種類の文献を当たっているかの手がかりが理解できるのだとする主張に感動があった。
また、NDLに対して希望を感じさせる内容であった。もっと文献データが整備されるとレファレンスもリサーチもしやすくなるだろう。レファレンス技術が共有されると情報リテラシーも向上するのでは。