羽毛布団って洗濯機で洗えるの知らなかった
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これも思った以上に面白かった。
様々な理由で人間がいなくなった土地のその後を書いている本。単なる廃墟マニアなわけでも、自然保護を小うるさく言うだけでもない、不思議な本だった。
あと自分が子どもの頃に知った情報って、古くなっているなあと感じさせられることが多かった。
まず思いつくチェルノブイリやビキニ環礁についても書かれていた。もちろん汚染地域ではあるのだが、動物にとっては"人間がいないことによる恩恵は事故による害をはるかに上回る"場合も多いのだそう。結構そういう所で希少動物なんかが増えていたりするのだとか。
あと軍事境界線も動物が増えやすいらしい。数kmお互い手出ししない場所があるわけだもんな。現代に限らず、ネイティブアメリカンの対立部族間なんかもそうだったと。戦争起きる→緩衝地帯で狩りをしなくなる→野生動物増える→狩りにゆとりが出る→休戦する→狩り再開して野生動物減る→飢餓で戦争→∞みたいな。
意外だったのは、地球全体の森林は1982年以降増加しているという話。(熱帯地域の伐採は今も増えているものの)
参考:Global land change from 1982 to 2016
https://www.nature.com/articles/s41586-018-0411-9
プラ袋・ストロー→紙袋・ストローの時に、あれ?森林保護の話はいいんだっけ?となった世代が少なからずいたと思うが(私もちょっとなった)、そういうことだったのだ…。
デトロイトの話もびっくりで、廃墟化しているらしい。全米一空き家率が高いらしく、空き家が多いと犯罪の場に使われるので犯罪率も高いらしい。
デトロイトは1990年代にはもう下降していたようなので、当時の小学生が覚えたデトロイトはすでに過去になりかけていたのか…。
日本も2033年には全住宅の1/3が空き家になるらしいぞ。
産業廃棄物のスープ状態になっているニューヨーク州の湾の話とか、化学兵器を燃やして埋めて皆で忘れ去ったフランスの森の話も興味深かった。
ヒ素とか重金属だらけらしい。でも金属好みの植物もいて、そういうのがまた生えたりすると。
デトロイトとか、スラブシティとか、無秩序な土地に安心する人間もいて、そういう所に住む人の話も載っていた。まあ「普通の方」に住んでいる人間にとっては不潔だったりヤバい場所ではあるのだが、「普通の方」を窮屈に思う人間もまたいるよな。
"終末論や終末論的な物語は、危機の時代に隆盛を極めることが多い。(中略)近年、欧米の大衆文化は、ディストピア的な見方にますます支配されている。映画でも文学でも、いわゆる気候フィクション(気候変動による災害の幻想的な未来像)が台頭してきた。人間が地球に与える影響に対する現実の不安を反映したものである。"という文もあったが、そう言われてみると日本でも増えているかもしれない。
#読書