山川さんの小説は良いぞ…!!
読者層がなぜか微妙に重なってないんですけど 物語・表現に対して強い感情がある方、言葉を追う中で現実から少し浮遊するような感覚を得たい方にはぜひおすすめしたい
浮遊と言っても地に足ついてない訳ではないんですよね しっかり地面に足がつきつつも時折フワリと浮かぶ感じ 月面歩行的な…(??)
山川さんの小説は良いぞ…!!
読者層がなぜか微妙に重なってないんですけど 物語・表現に対して強い感情がある方、言葉を追う中で現実から少し浮遊するような感覚を得たい方にはぜひおすすめしたい
浮遊と言っても地に足ついてない訳ではないんですよね しっかり地面に足がつきつつも時折フワリと浮かぶ感じ 月面歩行的な…(??)
作品タグ→ #SeasideBooks
Misskeyから山川をフォローした人の10割が山川の絵(カッコイイ厚塗りで描かれる超カッコイイエレキギター)を見てフォローしたと思うんですが、実は山川の作品は小説がメインです。
山川の絵だけを見て小説を読まないのは、例えるなら夜はコースのディナーを提供しているお店の昼営業のランチメニューしか食べないみたいなもので、
お財布事情や時間の都合もあるとは思いますが、できればコース料理を召し上がった方がそのお店の真髄は味わえると思います。
そんな感じで山川の小説を全く読んだことない人向けに、小説の特長をざっくり紹介します。
……ここまで既に300字近くありますが果たして「ざっくり」で終わるのか?
各作品の概要・つながりの紹介はこちら
https://misskey.design/notes/9i19e535j4
御託はいいから作品読ませろという方はサイトへ(ありがとうございます!)
https://libsy.net/fiction
◆つながり・大きな物語
まず山川の小説作品は、ほとんど全ての作品が世界観・設定・人物・歴史等を共有する大きな物語群です。
だから読み進めるほどに世界同士がつながって情報が広がっていき、アコギに言えば「(作品名) 考察」等のワードでググって色々考えたいタイプの人には長く楽しめる世界が広がっています。
逆に言えば、もし作品を謎解きのように読む場合、謎を解くために必要な情報はその作品単体で100%を埋めることができません。
ただし、必ずしも「謎解きのように」読む必要はありません。どころか、謎解きに挑むことを作品が牽制する作品さえあります。
この時点でワクワクしてしまった方、
例えばゲームの設定資料集を読んで、ゲーム本編で明言されていないことがらに思いを馳せる方、
SCP Foundations では「反ミーム」「メタ」「空想科学部門」タグのついた報告書が好きな方、おすすめです。
◆実験文学と特殊装丁
先に紹介した各作品の概要のリンクを飛んで、
初見の方の9割が「は? 本が黒い? 読めない本??」という感想を抱かれたと思います。
残り1割の方は本文色上質黒への差し替えにワクワクしてしまった特殊装丁ジャンキーの方でしょうか
これは別に、わざとふざけた見た目にしてやろうという悪戯心による特殊装丁ではありません。
この黒い本『Cipher』は、「読めない」装丁と本文の物語や主題がリンクしており、この装丁でしか表現できない小説になっています。
小説本を作るとき、私はその作品が「本」の形態である必然性のある本を作ります。
(だって無料のWeb小説の方が気兼ねなく多くの方に楽しんでもらえるじゃないですか。なおも小説を本として発表する必然性が私にはほしいです)
青い小口染めの小説本『Solarfault, 空は晴れて』は、小口染めの青色の濃淡が本文中のある行為とリンクしており、読書のためにページをめくる行為が作品への没入感を高めます。
この本では収録作品ごとに扉ページに挿絵を載せており、その挿絵もカバーイラストとリンクしていて超・お洒落です。
というわけで私の小説は、本自体を愛するビブリオマニアにもおすすめです。
一方でWeb小説も、それぞれの作品のためのオリジナルの設計になっており、他の小説投稿プラットフォームでは掲載できません。
『これは物語ではない』
PCから見ると、TOPページが水面のように揺らぎます。
一部に特殊な組版を用いています(2段組で別視点から描かれる『Good Morning』等)
『Drive to Pluto』
各話のページ下の「前話を読む」「次話を読む」「トップページに戻る」のリンクのアイコンが、音楽プレーヤーのUIのような「⏮巻き戻し」「早送り⏭」「⏸一時停止」になっています。
というわけで、書籍に限らずWeb小説でも、「小説と装丁が密接にリンクした特殊装丁小説」を読みたい方には私の作品を強くオススメします。
◆「作家」たちの物語
Misskey.design にアカウントを持っている方は、作品を観賞したり、自分でも作品を作るのがお好きなのだと思います。
私の小説はほとんどの長編が「何かを表現する人」を主題にしています。
・黒い本『Cipher』
大勢の観衆の視線を集める舞台俳優と、場末の酒場で少ない聴衆のために弾くピアニストの話。物語を「消費」することで損なわれるものについて。
・青い本『Solarfault, 空は晴れて』
純文学を志す男が恋人の女を小説に書いた結果、イメージと実像が乖離して大変なことになる話。他人を物語の材料にしてしまうことと、それでも書き続けることについて。
・Web小説『Drive to Pluto』、ほかバンドもの
独りではなく複数人による共同制作であるバンド活動の不思議を描いた話。バンドがミュージシャンたちの意思を離れて、怪物のように膨れ上がっていくことについて。
そしてWeb小説『これは物語ではない』は……
実はこの作品だけは、「出来事を作品としてラッピングすることは不可能なのではないか?」という視点を持ったキャラクターが登場します。
これまで散々「創作」自体をテーマにしてきたのに、『これは物語ではない』はそのタイトルを含めて「創作の否定」を表明する……
……良くないですか? 私は自分でめっちゃ良いと思ってます。
いずれの作品も、「読書が好き・物語が好き・創作活動が好き」という方には、何かしら刺さるものがあると思います。
◆
まだまだ語り足りないことはたくさんありますが Misskey の字数制限というお時間がやって参りました。
「ざっくり」とは何だったんですか? 実はまだざっくりなんですよ。「文体のリズムが良い」とか「悲壮感がない乾いた文体」とか「海外文芸ファン向け」とか、お伝えしきれていない点がたくさんあります。
まとめると「装丁が良くて中身も良い」です。
サークル:シーサイドブックスは、直近のイベントでは9/3に開催されるコミティア145に出店します。
書籍作品は特に実物を見るとイメージが変わると思います。
買わなくていいので、ぜひ立ち読みだけでもお立ち寄りください。
でも、たぶん実物見たら欲しくなりますよ
◆
本当の本当にご清聴ありがとうございました。長けりゃいいってもんじゃないな……次回があれば短くします(たぶん無理)
RE: https://misskey.design/notes/9i19e535j4
食後におふとん転がるのどうしてこんなに心地良いんだろうな
昼寝落ちするとこでしたが気合いで起きました 偉すぎる