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あたたかな文章に触れて心ニコニコになった :yoi:

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2023-08-06 14:43:19 山川夜高🏖️け05b/COMITIA152の投稿 mtn_river@misskey.design
小町紗良さん @srxxxgrgr の小説を褒めます この人素敵なんだよっていう一般化された紗良さんプレゼン資料としての褒めはもう出揃ったと思うので、偏った思想による個人の感想を書きます
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:nekoblob_enjoy:
勝手にタグ作ったれ→




私が「良い小説」だと思う条件
①小説を読んでいるあいだ心地よい(滞在していて心地よい文章である)
②作家が見出した、この(私達の現実の)世界の真実を描いている

紗良さんの ①文章の良さ はすでに多くの方が言及されているので、②の方の思い出を書きます。

本当に昔、紗良さんと会って1〜3回目ぐらいだったと記憶していますが、
*当時(今でも)私は出会い厨をやっていて、東京近郊にお住まいの方に突撃しまくっていた

「小説を書かない(何かしらの表現や日記を書いたりしない)人たちはどうやってこの世界や現実と向き合っているのだろう」
という話に同意してくれて、それでこの人はとても信頼できるなと確信しました。

・ダークメルヘンのようでいて、ただの日常を描いた『いちまつちょう』の世界、
・華やかで嘘くさいけど、確かに人々がそこに生活している街・DLE(デタラメ・リトル・ヨーロッパ)を擁するデタラメ・リパブリックの世界、
・滅んだ世界で人々の営みを描く『旅人は地図を持たない』の世界、
・『コーラフロート』などで描かれる苦い現実世界(苦いだけでなく、一方で『時には映画のように』では良いこともある)

いずれの世界を舞台にした作品でも、流暢でユーモラスな言葉運びの奥には
我々のいやな世界に対する憤りと、それだけでなく人間への慈愛が込められています。
ここで慈愛というのは見返りのない愛という意味合いで使っています。(見返りなくSNSの他人の作品を褒めて回るのは慈愛というほかありません→
https://misskey.design/tags/%E3%81%93%E3%81%BE%E3%81%A1%E3%81%8C%E3%81%BF%E3%82%93%E3%81%AA%E3%82%92%E3%81%BB%E3%82%81%E3%82%8B

世界への憤りと慈愛が一番よく現れているのは、孤児のひねくれた少女が周囲の大人たちと出会っていくお話『メリー・ハッピーエンド』かなと思ってます。
紗良さん本人の
「おじさんと少女の組み合わせが……好き!!!!!!!
という強めのモチーフ愛でラッピングされているので、属性に目がくらむと見えなくなるところですが、
軽妙で読んでいて楽しい文体の奥に、憤りと慈愛が滲んでおり、決して押し付けがましい「メッセージ性」としては感じられません。
(閑話休題:強めのモチーフ愛って、「醤油かけると全てが醤油味になる」みたいな……)
(それは褒めじゃなく悪口じゃない?)


『メリー・ハッピーエンド』第4版に寄せた紗良さんのコメントは、
この世界への憤りと慈愛にあふれているコメントだと思うので、ぜひご一読ください。
https://misskey.design/notes/9ezmxi9vx9

「子供も大人に怒っていいんだよ」って
教えてくれる大人がまわりにいなかったのがすごく嫌でした。



小説というものが、この世界に多く横たわる、言葉にできなかった物事を
作家が作家の手腕でテキストに書き起こす(現実を翻訳する)ことだと私は考えており、
そのように作られた作品を私は「真実が書かれている」と主張します。

紗良さんの小説は耳障りの良い言葉だけでなく、ちゃんと誠実に世界に向き合って得られた「真実」が込められているので、
「おじさんと少女」属性とか「架空のジャズバンド」とか、そういう表面的なモチーフ・キャラクターに興味がなくても
問題なく楽しめる文学的普遍性があるよと
私のような偏屈な純文学読者にもオススメできるということを
改めて紹介します。



本を買わなくてもカクヨム(Web小説)で結構作品を読めるから、SNSでのオモシロ過酷芸人ぷりに騙されずに(騙してるつもりはないと思うが……)ぜひ読んでみてください。

オススメは短編だと『コーラフロート』、
連作だと『旅人は地図を持たない』かな……
私の推しは『いちまつちょう』のオフビートさです。
カクヨム
https://kakuyomu.jp/users/srxxxgrgr



あとついでに言うけど、
これは美大卒(肩書だけすごい)の私と同級生(周知の仲)で同意しているんですが
紗良さんは潜在的に絵がめちゃくちゃ上手いというか、磨けばギラギラに光るタイプです
文筆をやっている上にちゃんと絵のセンスがある人は希少なので、今後の作品にも期待大です

以上だ!

Web site image
小町紗良(@srxxxgrgr) - カクヨム
08:51:44
2023-08-06 07:41:10 那木🦀の投稿 naki@misskey.design
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00:37:07
2023-08-05 16:30:01 山川夜高🏖️け05b/COMITIA152の投稿 mtn_river@misskey.design
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実は小説が本編です。本文と装丁を切り離せない、インタラクティブな特殊装丁小説本を作ります。Web小説もあります。
📚小説作品一覧 https://libsy.net/fiction

今は架空のロックバンドの絵を描きます。小説本も制作中(どんな装丁になるやら……)
🎸創作バンド紹介まとめ https://libsy.net/blog/2357

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創作バンド紹介まとめ
『Cipher』“読めない”特殊装丁小説 「まるで街自体が大きなお芝居みたいじゃないですか。」 黒い髪に黒い文字で記された「読めない本」。困難な読書体験を通じて、物語と読書の関係や、物語を読み解く「読書」自体を問いかける。 2014年4月29日初版発行/2020年5月6日改定第五版発行 山川夜高作/文庫184ページ/通販価格1700円
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青い小説・作家の「罪」の物語 『Solarfault, 空は晴れて』 「おれが作家(ハルキ)ならきみは記述(エクリ)だね」 2012〜2016年発表のシリーズ「Solarfault」に書き下ろし小説「空は晴れて」を収録した総集編。信用できない語り手の「作家」と「記述(エクリ)」と呼ばれた恋人が繰り返す、虚実のあわいの恋愛小説。 特設サイト libsy.net/solarfault 新書判(110×182mm)・192ページ・青色の小口染め加工・扉絵6枚
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SeasideBooks 作品読む順おすすめチャート シーサイドブックスの小説は、此岸(この世界)と対岸(異界)が海を挟んでつながっている大きな物語群です。メインストーリーは現状①『これは物語ではない』→②『Cipher』・③『Drive to Pluto』の順に読むのがオススメです。番号のない作品はサイドストーリーみたいなもので、いつ読んでもOKです。 ①『これは物語ではない』 「act.3」まで読み終えたあと②・③ルートが開放される感じ。「act.5」まで読み終えると更に色々見えてくるかも (サイドストーリー)『Solarfault, 空は晴れて』 ②を先に読んだ方が後味良い ②『Cipher』 単品で読むならこれがオススメ。全編の半分をWebサイトで試し読みできます ③『Drive to Pluto』 ①の登場人物が聴いているバンド。創作バンドは全てこの時代 (サイドストーリー)『入江にて』 短編小説なのでこれもオススメ 【注意】読む順番の強制はできませんが、この順番で読むのが情報開示の順番が自然で読後感(後味)がよく一番ショックが少ないと思うのでこれがオススメです
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エレキギター・ベースが好き! 左上:テレキャスター/秋山聖(Drive to Pluto) 右上:プレシジョンベース/嘉嶋元気(環-Tamaki-) 左下:SG/御手洗一誠(SIGNALREDS) 右下:ジャガー/小澤拓人(SIGNALREDS)
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