特定のハンドルを背負って話さないとどこまでも卑劣になれちゃうことが経験上分かっている。

Zug zum Zug (ツーク(というスイスの都市)へ向かう列車)

ナチスの天下はたった12年だったからそれまでの知的蓄積で突っ走れたけれども、もしも戦争に勝ってしまってたら、数十年後に科学力の劣化を天下にさらしたに違いない。

全体主義が悪とされる理由は、実は人権とかそういうこととは関係なく、国家の目的とは無関係な方向を向いている人を抹殺すると発明が起きなくなり、そのせいで国が弱くなって戦争に勝てなくなることに気がついたから、だとしたらどうする。

女なら「中学で腐女子卒業」がありうるし、個人的にも実例を知っている。でも、男でそれに類したことをやりおおせた話を、僕はまだ聞いたことがない。タレコミ求む。

この先も世の中は小奇麗になる一方だと思われるので、もしも僕が人の親になることがあったならば、この母上の「戦略」(というには偶然だろうけどさ)を見習っていきたい。

ひるがえって省みるに、高校生当時の僕の部屋の片隅に「変身」「ギリシア神話」「悪徳の栄え」「内面への道」などの怪しげな本を置き忘れていた母上は、意図せずして良い仕事をしたといえる。

本屋へ行くたんびに「国のご本」(cf. http://d.hatena.ne.jp/nand/20060722/p1)が増える一方なので萎える。