はがが……またからだが冷えてきた……
また空き部屋が増えた。
「お前の仕業か?」
「む、不可抗力だよ~!あっちがナイフで狙ってきたの。」
「だからヤっちまったってコトか。」
「あ~!僕がやらかしたみたいに言う!!」
「だって”そう”だろがよ。」
「なんで”そう”なるのさぁ!不可抗力って言ってるじゃん。」
「やっぱやってんじゃねェか。”神隠し”」
「だっから!なんで僕のせいになってるワケ!?」
「お前以外に誰がいんだよ。」
「も~!なんでわっかんないかなぁ。」
ぷいと口をとがらせる姿はこどものそれに見える。
しかしその正体は「金魚の憑き神」神に近き存在、この世ならざる存在。
ソレは人の個を食らい、無銘の存在へと変えてしまう。
「居抜き」とは名ばかりの、持ち主のなくなったこの箱の中身。
主の消えたその一室は人の気配を残したまま忽然と「個人」が消えている。
「……だってさ、あいつ僕の命を狙ってたんだよ。刃物なんて持ち出して。
わざわざここに隠れ潜んで、僕を見つけて狙ったワケじゃん?ここまでしてだよ?ほら!この意味がわかる?」
「そりゃご苦労様で。まぁ物騒な話だわな。正当防衛ってこったろ。」
それを聞くなり金魚の子はますます眉間に皺を寄せる。
不服だ。と言いたげに頬を膨らませると、ひらりと置き去りの家具達を跨いで泳ぐ。
「な~んかいっつも僕のコト勘違いしてるんだよね、ソトのヒトって。」
そう返されれば、こちらの眉間の皺も深くなる。
含みのある言い方をする割に説明をしない。こいつは。
「シンブチは想像力が足りないんだよ。すこし考えればわかることだよ。」
いつもそう言ってひらりくらりとすり抜けてゆく。
「想像してごらんよ。この箱の中にあったはずの物のこと。そこに至るまでの道筋を。どうしてこいつは僕を殺したがった?どうやってここにたどり着いたと思う?ここまでくるのにたくさん準備も必要だったろうね。部屋もそう、ナイフもそう。シンブチは知らないだろうけど、手袋までしてたよ。あいつ。」
清掃前の部屋にはまだ伏せた茶碗やカップ麺の殻。
がらんどうの部屋にはまだ生活の痕跡がある。
「引っ越しするのに周りにはなんて説明した?お金はいくら使ったのかな。僕はあんまり詳しくないんだけど手続きとかも必要なんでしょ?鍵も必要だよね。」
部屋を見回すようにぐるりと泳いでぴんと指を立てる。
「この部屋であいつ、何考えてたんだろうね。」
「そんなこと想像したってどうしようもねェだろが。」
「でも、僕と縁を繋ぐには十分すぎる。」
「……ああ」
そこでようやく合点がいく。つまりだ、この部屋の主は金魚に返り討ちにあったのではない。
金魚への水面を、辿り、考え、知り、刃を握り、それを儀とした。
知らず知らずに結んでしまったのだ。縁を。
自ら落ちてしまったのだ、この金魚の口の中に。
「いや、どっちにしろお前のせいだろ。」
「なんでさあ!!」
「お前知らないうちにあっちこちで恨まれてそうだもんな。クソガキだし。」
「いたいけな子供が!このアパートで!不審者に襲われてるんですけど!!他人事みたいにっ!」
「他人の業は背負わねェ主義なの。お前のは自業自得。」
「大家なんだからセキュリティの義務とかあるでしょぉ!?」
「は~ぁあ……防犯ブザーでもつけっかね。」
「あっ!また僕のせいみたいな顔した!!」
厄介者のこどもはいつまでもキャンキャン鳴いていたが、一旦無視してツテへの連絡を優先する。こちらには清掃の義務がある。
じきこの痕跡はまっさらに消え、すべてはなかったことになり、新たな主がやってくる。
ある種の儀礼、ルーティーン。これが「管理人」としての今の生業だ。
表札のプレートが白紙になっても、その痕跡はいつも何かを物語る。この世の未知は確かにそこにある。
人々の思惑を知ってか知らずか、今もきままに金魚は箱の中を揺蕩い泳いでいる。
会話書き出してゆる漫画にしようか~くらいのつもりだったんだけど意外と長くなってしまったので継ぎ足して一塊の文字にしておく…
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とぎゃったのふぁぼを遡る作業をしてました。
ふぁぼろぐ無くなっちゃったからこういうのこまめにやらないといかんのだな…
https://nkmn.chips.jp/ebi/ply/?skin=slog&postid=1151
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ペンタブのペン先があっという間に無くなっていく…落書きちょっと描くのにもう鋭角に削れてるの怖すぎる… ペンタブ、あたらしいの…プロが3万ちょいか~…迷う!!
ペンタブ買い替えたの突然の故障で、埃かぶりかけの現品限りのやつだったんですよね。
改めてちゃんとしたやつ買うべきか~べきかもな…
替え芯、付属の残党がその4本なのですよ…(一本は既に削れ…)
前のペンタブの時は替え芯なくても良いくらいのけずれ感だったのでヒヤヒヤ…
#神憑き異聞
要君の今のご主人(仮)台詞もなければ何代目かとかも不明なんだけど、マインドセットは穏やかでやさしげ。
他の神憑き関係者の方々に菓子折りを用意する辺り、「うちの子がすみません…」みたいな感じかも。
(錦生の人たちは要君の身近な世話役でもあるので全般的にそう。)
家族ぐるみのお付き合い、ここだけ切り取れば結構平和。
#神憑き異聞
デフォルト主人がこうだから、たとえ部外者が主人になった場合も等しく一般的な錦生の人のようになるということでもあって……
我が強いと長持ちしないってのはそういう理由でもあるですね。削れる部分が大きいから……
錦生のひとたち、個が無くならなくても要君のせいで保護者みたいになる(手が焼けるこどもがいたもんさ!)
#神憑き異聞
金魚衆の人達にとっての金魚様(要)は土地の信仰文化だけど、錦生家にとって要君は家族みたいな存在なのですよね。
端的に言うと子供の頃から知ってる悪ガキ。
#神憑き異聞
初代はちょっと違うかもですね…
元を辿れば錦生は贄としての作られた血筋なので、大切に扱われているだけで力関係は金魚衆>錦生家ですね。
金魚衆の都合がいい存在なのは確か。
こう……性質上群体としての形が人格の強度なので、都合のいい平均値で均される感じですね。(そこに力由来のステルスも加わる)
錦生自体モブ性が高い家系で外の血と混ぜたりとかを意図的にしていて、祭りはその名残だったり……
#神憑き異聞
基本的に要君の力でステルスされて守られているんだけど、他所と関わる時は顔を隠したりツレがいることが多いかなご主人…
これは能力やらが一切効かない相手に「覚えられる」と代償を一気に持っていかれるが故。要君が主人と別々に動くことが多いのもこのせい。
#神憑き異聞
個の範囲、あくまで「外から見た印象」なので錦生の型式は制服とかに近いものかな…
相手が群体として見れば大きなひとかたまりのうちの一点でしかないというか。集合体としての存在のぶんだけ守られる。
この形態を作ったのが金魚衆ですね、昔はもっと神隠し的に人が消えていた。
祭りの夜深くになると、皆で顔を隠して家をまわる風習があって。
男たちは錦生の家に訪ねていって複数の女と夜伽の真似事をするんですよね。
そうするといつしか子が増えている。
神憑きの子はそうやって増ていく……
#神憑き異聞
金魚の集落は「ひとつ多く用意する」のが習慣として残っていて、性質上「ひとつ足りない」こともよく起こる。
みんな要を通して幻想を見るし、いつも消えて失った者を失いきれない。
神憑きの主人は常に村と共にあって、どこにもいないものなんですよね。
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モノトーンにしたり、黒赤の金魚カラーにしたりいろいろやってたんですけど、部外者なので明るい色の方がいいかもとモチモチ…
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異聞クリップ定期!金魚のはなし。
https://misskey.yukineko.me/clips/9cjyfh066l
私も無料版ですけど結構ガンガン質問してもだいじょぶですよ!止まる時は時間帯が悪かったりする時もあるし、質問変えたら通ったりとか割と時と場合によるかも。
あれなら新しく窓作り直したりするのもいい…
https://twitter.com/fyuki_28g/status/1618809079589371905
https://twitter.com/nkmn/status/1072506830738386944
フユキさんのインセインシナリオに金魚灯籠の夜というのがあって、空気感はちょっと影響受けたりしてます。
異界のお祭りといなくなった兄弟のおはなし… モチーフの宵山万華鏡も買ったけどまだ積んでいるんだよな……
AI十五氏の神に取り憑かれた人間~好きだな。神憑きだけでなくそれを得られなかった人間や取り巻きのことも含めて笑っていそうなのが良い。
ioさん例の検索強化のやつ、されたんだ…!!検索漏れなくなるならうれしいな~素だと検索でませんでした結構あるんだよね。
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https://www.nicovideo.jp/watch/sm30012380
リスペクト元なのかな~と思ってたけど合わせたやつぴったりでよかった
公代さんは消えた姉(ラフだと妹)を探して、神連や神憑き金魚衆のあたりを探っている公僕。錦生の人。
探っているといいつつ、基本的にはやや金魚衆に近いあたりの立ち位置の人で表の顔として役場の事務をしています。錦生のアパートをシンブチさんに流したのも彼女。
割と黒い書類の隠蔽とかの一端を握ったりしている人でもある。#神憑き異聞
あくまで「姉を探している」だけで、金魚衆の神隠しの手伝いをすることもあれば神連への内通者として動くこともある。
錦生の中では「いつでも切り捨てられうる人間」であり、普段はありとあらゆる駒のひとつとしての働きを全うする役。
徹底して駒の役割を成すので見えにくいがその行動原理の根幹は「真相を明かす」ことに終始する。人に淡白であり、そういった意味で静かに気が触れている。
このあたり(RN
ここで絡んでくる神連のお兄さんは公代さんに優しい。
それは元々ここの出身であり、彼女の姉のこともよく知っている存在だから…というのが裏設定。
私情含めて金魚に関わるお兄さんがいてほしい(これは欲です)#神憑き異聞
お話の筋はあんまりちゃんとは考えていないんですけど、このくらい人がいるとお話としてまわりそうだなと思って…
因習村と消えた人間のはなしをするためのキャスト陣です。#神憑き異聞
今は最終的にどこをどう崩すかで揺れています。
ひとの創作世界だからその辺ちゃんと美味しいところつかいたいよね。
#神憑き異聞
喩えるなら十五氏に直談判しに行くタイプの圧があるひとです、公代さん。
「私にそういった愉悦趣味はありませんが、貴方の"遊び"には興味があります。私なりに考えてみたんです。貴方が悦びそうな催しを……どうです、手を貸していただけませんか。」みたいなタイプのひと。ひとです。
(実際にイベントがあるかはさておき、交渉材料を用意してくる。自分という駒と切れるカードをきっちり揃えて…
(ちなみに要君は「十五(タヌキ)のヤツのせいで死にかけたんですけどォ!」とかいうタイプの絡み方ですね!! 公代さんが慰めにおかしをくれる。それでおとなしくなるから…)
#神憑き異聞
自分というものもあくまで駒のひとつとして数えている。
不確かな部分を明かし確かめ推察する。
要君にも情をかけるけど、それは情報として有益だからですね。
表向きはクールだけど世話好きのお姉さんみたいな立ち位置でいい。
#神憑き異聞
大学時代シンブチさんに「そんなんだから大学で友達できねェんだぞ」言われてた。サークル行けサークル!!
(シンブチさんはオカルトサークルOB/民俗学経由、郷の金魚絡みで公代さんと縁があって今に至る)
#神憑き異聞
公代さん錦生の均等さからすると信念強すぎて浮いてるんだけど、気でも触れていないと金魚衆の絡みの催事はやれないからね……
公代さんが今の状態になったのは大体中学生~高校頃のはなし。ある時を境に姉の話をするようになったとか。
ひとつ足りない、ひとつ多い。これは郷では珍しいことではない。
郷の人達は「彼女の姉は神隠しにあったんだ」とか「縁が結ばれたんだ」とかそういうことを言う。
彼女自身がわかることは多くはなく、古くから自分と似た背格好の服や子供用の食器がもう一対づつあること。
「何者かが消されている」という嫌な感触だけ。
姉という存在は彼女を歪めるのに充分過ぎる効果があったし、「姉」はそれそのものの存在だけではなく「わたし」の一部、大切な何かを奪っていったのではないか?そんな疑念すらあった。
それまでは他の子供と何も変わりなく要君とは家族や友人のように接していたんだけどこの辺りから錦生と金魚という一線が引かれたんだとおもいますね。
公代さんが金魚衆の預かりになったのもこの頃の出来事、そんな彼女のことを知っている金魚神連さんという関係ですね。
ながいっ
#神憑き異聞
まぁ要君に聞いて「残念だけどきみの期待には答えられないよ。」としか言わないし、だだをこねるにも探すべき相手は最初からいないものであるし。
公代さんの中には怒りも悲しみもない。ただ、その頃からゆっくりと気が触れている。
#神憑き異聞
要君は主人がどういう人だったか、いつ代替わりしたか、みたいなことは全部覚えているんだけど、「血族の守護」が起呪なので現行の主人の「個」の話は縛りとしてできないんですよね。
(それをすると主人の自我が崩壊しかねないので…)
逆にある程度壊れきった主人なら救いの名のもとに手を下せるようになる。そして次代に継がれてゆく訳ですね…
#神憑き異聞
「血族の守護」は家族を大切にするの意でもあるし、少数を犠牲にしても多を生かすという意味でもある。その為ならなんでもする……これは金魚衆の指針でもある。因習村~
このアカウントは、notestockで公開設定になっていません。
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誕生日プレゼント爆撃2023
◆https://togetter.com/li/2089766
◆香水レビュー1/その2/その3/その4
ちなみに件の誕生日の件はこうしてまとめてあります。
(誕生日にうちよそグッズが大量に届いた件)
何がおかしいってクッションと香水だけならまだしも(まだしもじゃないよ!)描きおろし漫画本ついてるのがおかしいのよ(小説書きさんでしょ!あなた!)