加工と絡みますが、レーザーカットや熱バフ加工など、熱で溶かして加工する処理により材料内部に残留応力といって変形しようとする力が残ったまま固まっていることがあります。
UVインクが固まる前の状態でこの材料に触れると、その残留応力が解放されて、一気にひび割れが起きることがあります。前加工には要注意です。
密着の改善には、コロナ処理やフレイム処理、イトロ処理など、前処理として表面改質を行う場合があります。手間が掛かるので避けられるならやらないで済ませますが、これをやっている場合はその処理が不十分で密着が得られていない場合があります。
表面になにか塗布する下処理の不良も考えられます。
インクは性能劣化していることがあります。この場合、同じインクを使っていた製造ロットは全部ダメということになります。
UV光はUVランプによって照射しますが、このランプの出力が弱まっている(あるいは強すぎる)ことによる不良も考えられます。また、UVランプと素材の間にあるガラス部品の汚れなどで、光量が確保できていなかったりムラが発生していることがあります。
要は機械のメンテ不足ですが、普段からコンディションをよく見ておく必要があるのと、過酷な使い方をしている環境ではマメに清掃して綺麗に保つ必要があります。