展示作品のご紹介:テッセレ・アンブラ(琥珀を織る)
(1962年|ヴェネチア|エルコレ・バロヴィエール作)
平板状に引いた縞目のモザイク棒を適当な長さに切断して、市松状に並べて熔着させ、方形のモザイク板に作ったものを、ポンテ棒で巻き取り、全体を均一にならして成形したもの。モザイク状に並べたものを、隙間なく熔着するのは極めて難しい技術である。このモザイク・グラスが発表された時、世界のガラス界からは、ヴェネチアの新しい技法の展開として、注目された。この技法が、吹きガラスの世界に新しい1頁を拓いた意義は大きく、これ以降の現代の吹きガラス部門に、いろいろなかたちで影響を与えてきた。
所蔵作品展:ヴェネチア ガラス彫刻にふれる秋
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2022_autumn.html
ヴェネチアン・グラスが工芸作品から芸術作品になる礎を築いた20世紀の作品を中心に展示します。