後日談でセイくんに新しい名前を考えてた時、灰人としては「有馬青」を捨てないで欲しい気持ちが強くてあの名前にしたんだけど、それが家族に傷付けられたセイくんにとっては残酷なことかもな〜〜というのは頭の片隅にあって………
でもさぁ、「名前をつける」ってその存在の定義付けであり新しい人生を与えることでもあると思うんですよ。灰人が今までのセイくんから完全に切り離した新しい名前を付けたら、彼がその名前でしか呼ばれなくなったら、本当に今までの自分を置いていってしまうんじゃないかと思って。
最終的に敵対してしまったけど、有馬家はお互いのことを愛してたし、昔の思い出は寂しいものだけじゃないはずなんだよ。だからそれを切り離すのもまた残酷なことなんじゃないの?と思ってしまったんだよな。
だからせめて「セイ」という名前にちなんだ漢字は入れておきたかった。これまでの彼の人生を断絶させたくなかったというか。メインは彼の今後の人生への祈りなんだけども。
苗字の葵(夏の季語)は覚えていたいならたまに思い出せるくらいの繋がりとして入れたつもりだったけど、やっぱりエゴだったかな……と灰人自身ちょっと気にしてたので、セイくんから「これは持っていくよ」って言葉をもらえて少し安心していました。