#読書
桜庭一樹『名探偵の有害性』(東京創元社,2024年8月)
かつて「名探偵」がブームだった時代があり、彼らは事件を推理するさまを演出込みでテレビ放送され、芸能人のように注目を浴びていた、という設定の世界。
いまとなってはすっかり世間からも忘れ去られた存在だった名探偵たち。しかしある日突然、ブームの頃には生まれてもいなかったであろう人気Vtuberが、過去に活躍していた彼らを現代の価値観に基づき告発しはじめる。
20代の頃に「名探偵の助手」であり、現在はもう50歳になっている主人公は、かつてコンビを組んだ元名探偵とともに、過去の事件を検証する旅に出る――。
あれですよ、たとえて言うなら(いや、そもそもたとえる必要があるのかって話ですけど、ほら、ネタバレ回避で)、尾崎豊の有名な曲。
〔つづく〕