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昨日は、東京オペラシティで宇野亞喜良展を観てきました。
operacity.jp/ag/exh273/

とにかくすごい展示ボリューム。90歳の現役アーティストの、若い頃からの作品群がスペース内にぎゅうぎゅう詰め。しかしあれでも、ほんの一部に過ぎないんだよな。

同行した友達(昔からの宇野亞喜良ファン)によると、宇野氏は描く速度が驚異的で、下描きなしで完成形に持っていけたりするので、それが膨大な仕事量につながるのであろう、と。

あの特徴的な描線や人物の造形で、作品は見ればそうと分かると思っていましたが、目的に応じてタッチを変えているときもあって「あ、あれ見たことあるけど宇野さんだったの!?」みたいなのも。

舞台美術のお仕事はぜんぜん知らなかったので、デザイン画と舞台写真や立体物が同じ部屋に展示されているのとかも面白かったです。

個人的にいちばん「あるといいなあ」と期待していたのは、今江祥智作品の挿絵原画。特に好きだった『さよなら子どもの時間』のがあって嬉しかった。グッズも買いました。

一部を除き撮影も可。照明の映り込みとかどうしても入ってしまうので、あんまり撮れてないけど。

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宇野亞喜良展 AQUIRAX UNO|東京オペラシティ アートギャラリー
宇野亞喜良展エントランス付近の写真。ガラス扉の横の壁が、美術展を告知するパネルになっている。金茶色の背景に、黒の線で馬と女性のイラスト。下部に白抜きで「AQUIRAX UNO」の大きなロゴ。
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今江祥智『さよなら子どもの時間』(あかね書房,1969年)の原画の一部。 左上:頭に氷嚢をのせられた少年、透明な球形ヘルメットをかぶった犬とUFOなど 左下:蝶の羽を生やした黄色いワンピースの少女 中央左:大きなマッチ箱を小脇に抱え、松明のような火のついたマッチを掲げたこども 中央右:トナカイ2頭と、ひげに櫛をあてるサンタクロース 右上:身体をはみ出させてそりの中に寝そべる少年のモノクロ画 右下:ベビーベッドで座っている赤ちゃんのモノクロ画
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壁一面にびっしりと貼られた、たくさんの演劇ポスター
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そうそう、宇野亞喜良展の話の続きですが。

とある作品の隅っこに、松尾芭蕉と寺山修司について書かれたメモがあって、これは宇野亞喜良自身にも当てはまっているのでは? って思いました。

作品の左下隅に書かれたメモ “松尾芭蕉も寺山修司も 人間臭もあるけれど 人を越えている非人間性がある これが天才の匂いかも知れない。 Aquirax 2017”
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