いのりんってプル夜本編内では思い出すきっかけ逃しちゃったけど、自分が死のうとしてたことは思い出したんだろうか?
思い出したにせよ思い出してないにせよ、人外になったことで精神的な病や希死念慮は消え失せてしまったということで。
でも逆に、いのりんにとっては病って当たり前にあるものだったから、今ほんとなーんにもない状態なんだろうな。突然消えただけで回復へのプロセスを踏んだわけでもない。
そして精神状態が変わったからといって、元々持ち合わせているものはそのままなんじゃないだろうか。人外パワーでめちゃくちゃポジティブになってるわけもなく。ただずっと抱えてきたものがぽっかり消え失せて、「死ななきゃ」が「生きなきゃ」に変わっただけなのかも。
人外になったことで、どのくらい人間的な思考が続くのか。心の病がなくなったのなら、こんな風に悩むこともなくなればいいのに、って少しいのりんは思うかもしれない。
でもそれじゃあ本当に化け物みたいだ、って同時に怖くなるんだろう。いのりんは班長に言われたとおり「人を守れる化け物」でありたいと思ってるから。
でも、誰かを傷つけないことすら難しい人生だったのに、守るなんてもっと難しいってことを痛感している。