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読了メモ:新井潤美『執事とメイドの裏表[増補版]』白水社
https://www.hakusuisha.co.jp/book/b629928.html
*こんな人にオススメ*
・英国の使用人文化に興味がある
・下男と従僕、どう違うか把握しておきたい
・使用人に限らず、かれらが活躍した時代の文化が好き
メイドは玉の輿に乗れるのか? という刺激的な帯文が目にとまる一冊。
推し本屋さんに積まれていたので、さすが推し本屋さん! と思いながら購入しました。
扱われている内容は、公式サイトに紹介と目次が掲載されてますので、そちらが詳しいです。
増補部分は「雇われているが使用人ではない」職の項目だそうなので、最終章がそれにあたるのでしょうね。
ランド・スチュワードとガヴァネスです。
ランド・スチュワードは土地管理を引き受ける職で、主人(地主)に代わって采配をふるうため、かなりの権力を持っていたとか。本書によれば、文学作品では野心家が配役されることも多かったようです。
これまで読んできた小説などを思い返して、そういえば土地管理人みたいな肩書きのキャラクターがいたな……くらいはわかるんですけど。「そういう」存在だとは知らないまま読んでいたので、同じ小説でも今読んだら受け止めかたが変わるかもしれないなぁ、と思ったり……どうかなぁ。
ガヴァネス(女家庭教師)の方が、多少は「知ってる」感じがあります。主役に据えられている小説や漫画を読んだことがあるからでしょうね。
全体に、「なんとなく知ってたけど理解してたわけじゃなかったー! なるほど!」みたいな内容がたくさんあって、すごく面白かったです。