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読んでいた漫画と秋田の話。
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今日は「只野工業高校の日常」という漫画を最新刊まで読んでいた。
タイトルの通り、工業高校に通う男子高校生達の日常を描いたコメディ漫画。
さくさくと気軽に読めてくすりと笑えるところが好き。
無料になっていたのをきっかけに読んでみたら、なんか背景に見覚えがあるな…?と思っていたのだけど、読み進めるうちにやはり秋田県が舞台だとわかった。
(高校までは秋田に住んでいた者なので)

制服の感じからあの学校がモデルなのかな…と察しがついたり、ところどころに出てくる「秋田あるある」に分かる〜!と思っていた。
その「秋田あるある」をいくつか紹介。

1つ目が「ババヘラアイス」。
道端や小中学校の運動会に出店される移動式のアイス屋。
赤と黄色のパラソルが目印で、大体は年配の女性が売っている。
ヘラで盛り付けられるのが特徴で、パラソルの色を少し淡くしたようなピンクと黄色のアイス(というよりシャーベット)だ。
おばあさん(ババ)がヘラで盛るアイスなのでババヘラ。
秋田名物として有名な「きりたんぽ」は、実は県内の人はそんなに食べない…と言われがちだけど、このババヘラは食べたことがある人が多いのではないかと思っている。
自分も小学校の運動会の帰りや、道端で見かけた時によく買ってもらっていた。
何味のアイスなのかと言われるとババヘラの味としか言えないのだけど、調べたらいちごとバナナ味らしい。

2つ目が「バナナボート」。
海で使うあれではなくて、食べ物の商品名。
よく似ている商品としては「まるごとバナナ」が有名だと思う。
スポンジ生地でホイップクリームとバナナを巻いた生菓子。
構成要素は「まるごとバナナ」とほぼ同じなのだけど、個人的にはバナナボートの方が美味しい気がする。
スポンジ生地がバナナボートの方がしっとりしているように思う……けど、バナナボートは長年食べていないので気のせいかもしれない。
ちなみにバナナボートを作っているのは「たけや製パン」という秋田の会社。
ここが出している「アベックトースト」というのも秋田にしかないと知って、割とカルチャーショックだった。
ジャムとマーガリンが半分ずつ塗られた食パンのサンドで、学生時代の朝食の定番だった。普通のジャムトーストより1枚でどっちも楽しめて好きだったなぁ。

3つ目が「なべっこ遠足」。
秋の風物詩である。主に小学校で行われている行事で、基本的には遠足と同じでみんなで山の上まで歩く。
大きな特徴は「なべっこ」という名前にある通り、目的地に着いたらみんなで鍋を作って食べること。
調理器具や材料を班で分担して持ち寄って、班で調理する。
これは漫画で描かれていて自分も初めて知った事なのだけど、作る鍋の種類は地域差があるらしい。
自分は豚汁を作る地域だったので、県内どこでも豚汁だと思っていた…。
この行事が秋田にしかないと知った時は、鍋作らないなら普通の遠足って何するの…?!と思った思い出。
よく考えると「なべっこ」って言い方が方言だから秋田特有なのよね。
(飴っことか机っことか、名刺に「…っこ」を付けることが多い)

4つ目が「修学旅行の安否CM」。
どこかの学校(ほとんど小中学校)が修学旅行に出かけると、「◯◯中学校修学旅行団は、全員元気に今日の日程を終え、ホテルで夕食を満喫しています。ご安心ください。この放送は◯◯社がお送りしました」というCMが流れるという風習がある。
初めて県外に出る子どもの安否を知ってもらうために始まった風習らしい。
子どもの頃は、自分が修学旅行に出たら流れるのかなぁ…と少しわくわくした覚えがあるので、漫画でもそんな事が描かれていて、分かる〜!と思った。

この手の地域特有の風習だったり、方言だと知らずに使っていた方言だったりを知ってカルチャーショックを受けることは度々あるのだけど、その中でも一番大きかったのが「ホチキス(ステープラー)」の呼び方。
自分の住んでいた地域では、ホチキスのことを「ガチャピン」と呼んでいた。ガチャっとピンで止めるのでガチャピンなのか、あの止める部分の形が例の緑のキャラクターの前歯に似ているからかは分からないが、物心がついた頃から「ガチャピン」で通っていた。

内履きを「ズック」と呼んだり、絆創膏を「カットバン」と呼ぶ方言は時々耳にするけど、このホチキスガチャピン現象はほぼ耳にする事がないので衝撃が大きい。

ちなみに方言の話題でよく出る例のあれ(今川焼きだったり大判焼きだったりするあれ)は、「あじまん」と呼びます。