なぜかこのタイミングでふくらはぎの筋肉痛がひどくなり生まれたての小鹿と化す
ひとごろしの顔してると突然「ッッシャ雑魚乙!!!1」って言い始めるしそうするとわたしが会社からBANされる
「……記憶転移ってきいたことあるかしら。臓器移植をした後、受給者に提供者の趣味嗜好や性格、記憶の一部が乗り移ることがあるらしいって、どこかできいたことがあるの」
「ひとかけらの身体でも、端々に宿った"あなたたち"は"わたし"の中で生き続ける……夢のある話だと思わない?」
「やっぱり、心は身体全体に宿るものなのよ」
「動かなくても、冷たくても、腐っていても、わたしはあなたたちを愛しているわ」
「ああ、でも。あなたたちの心がわたしにも宿っているのだとしたら、わたし"たち"って名乗るべきよね」
先程より重いボストンバッグをなでて、ベガは笑った。
「あなたたちもそう思うでしょ?」