漢方薬の容赦ない表現すき。腹部が軟弱無力な者向きとか。我が腹こそが軟弱無力でございますてなる
漢方薬の容赦ない表現すき。腹部が軟弱無力な者向きとか。我が腹こそが軟弱無力でございますてなる
先日読んだ小説の作者の本。カナダノヴァスコシアにかかわる紀行文・野鳥観察記・散文などが入っており、文学まわりの話がとくによかった。
1920年頃ジョセフ・コンラッドの小説にドハマりし、夫と子を置いてニューヨークの朗読会へ向かった女性の話がめちゃくちゃによかった。
家から持ち出した金で船に乗り、教会に寝泊まりし、公衆便所で顔を洗いながらただひたすら朗読会を聞きたい思いだけで旅をしたというのが、時代を考えるとすごい。
また女性本人の手紙の文章がよくて、完全に文学作品だった。銃を手に追ってきた夫のくだりや結末は小説以上に小説だった。
ノヴァスコシアはスコットランドからの移住者が多いのだとアリステア・マクラウドを読んだときに知ったが、そのアリステア・マクラウドの話もちょこちょこ出てきてうれしかった。
ノヴァスコシアはラテン語で「新しいスコットランド」の意味らしい。
スコットランド民話で、漁師がアザラシを妻にするがアザラシは海に帰りたいと願っておりある日ささいなミスからアザラシは元の皮をかぶって海に戻ってしまう、漁師は見分けがつかなくなり妻を殺してしまい子どもは母無しになってしまう、というものがよくあるのだが、
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BB%E3%83%AB%E3%82%AD%E3%83%BC
ノヴァスコシアで加わったという最後の一節がちょっとゾワッときた。いい。
>「永遠に子どもたちは自分たちにはわからない理由で海をじっと見つめていなければならず、そこから救いだされることはない。こうして、海は子どもたちを自分のものにした」
土地の人の、とくに海へはたらく第六感的エピソードも多く載っていたが、実際あったんだろうなあと感じさせられた。
エリザベス・ビショップという詩人の生い立ちを追う話もよかった。
話で出てきたグレートヴィレッジ小学校、現代の写真でも雰囲気ある。
https://commons.m.wikimedia.org/wiki/File:Great_Village_Elementary_School.jpg
スコット-アイルランド語から派生した、マラローキング=旅の前の落ち着きのなさ、ということばがあるらしい。
そういえば今度新アニメやる赤毛のアン、舞台はプリンスエドワード島だが、アンの出身はノヴァスコシアだそう。
#読書
鉄剤飲んでも効かなかったがものを食べたら効いてきたので鉄を吸収するエネルギーがまずないことがわかる。服屋に着ていく服がない方式