展示作品のご紹介:レース・グラス樽形容器
(16世紀|ヴェネチア)
胴部中央が膨らんだ樽の形をした容器で、無色透明の胴部は、下玉の段階でレース・グラス棒を4本横に巻いた後、モール型で成形されている。レース・グラス棒を巻き付けた部分には金彩も施されている。また、胴部は木の樽に似せたのか、浅い凹凸で縦に12分割されている。底部は台が熔着されていて、10分割されるとともに金彩が施されている。器の内側下部に氷の塊を思わせるアイス・クラック文様の入った中空の玉飾りが付けられている点に特徴があり、酒器として使用した事も考えられる遊び心を感じさせる作品。
-ヴェネチア、プラハ、パリ- 三都ガラス物語
https://www.hakone-garasunomori.jp/event/exhibition_2023.html