クリスタル・ガラスの水上花火
https://www.hakone-garasunomori.jp/garden/crystal/hanabi.html
展示期間を10月中旬までに延長いたします。
収蔵作品のご紹介:人物行列文壷
(1500年頃|ヴェネチア )
球形の胴部に、円錐形の首部、胴と一体化した高台部からなるコバルト・ブルーの小壷。上下部に点彩と金彩で縁どりを施し、胴部には白馬にまたがる天使や、イタリア・ルネサンス時代のコスチュームを纏った人々の行列が描かれている。
15世紀末頃より、エナメル彩技法の作品には人物表現が導入されるようになったが、この様な小壷に描いたものは珍しい。
収蔵作品のご紹介:アヴェンチュリン・マーブル・グラス碗
(1668年|ヴェネチア)
銀イオンを入れた多彩マーブル・グラスの中に、アヴェンチュリン・グラスを斑文様に熔着装飾している。マーブル・グラスは15世紀後半にヴェネチアで作り出されていたが、アヴェンチュリン・グラスの発明は17世紀に入ってからのことであった。イタリアのガラス工芸史家ルイジ・ゼッキンの説によると、その発明はジョヴァンニ・ダルディウム(Giovanni Dardium、1586-1654)が発明したものだという。ヴェネチアのカルセドーニオ・グラスとして、イタリア人を始めヨーロッパ人たちが、ヴェネチアン・グラスの中で最も貴重視するガラス器の一つであった。