かげはら史帆さんの著書『ベートーヴェン捏造 名プロデューサーは嘘をつく』読了📕
https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309420158/
面白かったー!
敬愛するマエストロに精一杯尽くしながらも、一顧だにされなかった秘書・シンドラーが、ベートーヴェン亡き後、「理想のベートーヴェン像」を世に残すために犯した罪の過程。
夢見てたのは、「崇高で偉大なるマエストロ。そしてその片腕として頼りにされていた自分」という景色だったんだよね…。
そう思うと、哀れで切ない。
狂おしい程の愛、嫉妬、羨望。そしてひびだらけのプライド。
彼の執念深い印象操作が何百年も成功してきたことは許されざる詐欺行為ではあるけど、プロデュース能力の高さを示すものでもある。
複雑に歪み続けた思いは、俯瞰で見たら真っ直ぐに見えるのかもなぁ、なんて。
#読書記録