個人的にとても思い入れのあるタイトルだ。
というのも、このタイトルがきっかけで生かされたと言っても過言ではないと思っているから。
大まかに今の年齢が分かってしまうのだけど、そこはまぁ良しとする。
発売当時は2013年だったが、初報が発表されたのは2011年のゲームショウの頃だったと記憶している。
東日本大震災からどこか暗い気持ちが続いていた事もあったし、2011年の秋の頃はクラスからハブられるようになっていて、少しずつ教室に行く頻度が落ちていた。
落ち込んでいた頃に発生した楽しみだったのだが、その後しばらくは続報の無い期間が続くことになる。
その間、どんどんと教室には馴染めなくなっていったし、学年が変わって新しい担任の教師と致命的に反りが合わなかったこともあって、ほとんど教室には行かなくなっていた。
家にも居たくなかったので不登校ではなかったが、いわゆる保健室登校だった。
高校に入学するまでは、自分も親も将来は医者になると思っていた。
しかし、その頃になると「自分の命にすら責任を持てないのに他人の命に責任を持つ医者になんかなれる訳がない」という思いが浮かんだ事もあったし、教室に行く頻度が落ちて医学部を目指せるラインから成績が下回ったこともあって、医学部に進学する考えは消えつつあった。
一方で、親は医学部に行かせたがったし医者になってほしかったようだ。(この事は大人になった今でも言われることがある程だから、よっぽどの願望だったのだと思う。自分もたまに親に対して申し訳なく思う)
そういった進路の対立で家に居づらくなっていたし、教室にも居場所が無かった。
それからはリアルもネットも人間関係を鎖国したり、ネットで使っていた一切のアカウントをリセットしたりと、とにかく沈んだ日を送っていたように思う。
(余談ではあるが、今現在も親交のある15年来の友人ともこの時期に一度疎遠になっているのだが、また付き合いを続けてくれているのだから頭が上がらない)
そんな、ともすれば極端な行動に走りかねない精神状態だった頃に「GOD EATER 2」の続報が口火を切り、そこからは引き継ぎに向けた前作のアップデートや体験版の配信と展開が続き、2013年11月14日に発売される事になる。
好きなタイトルだった事も良かったと思うが、何より過去に遊んだ作品の続編という事も自分にとっては良かったのだと思う。
アップデートがあった事で前作をまた遊ぶ事になって、ゲームを普通に楽しめていた頃を思い出すきっかけにもなった。
一番大きかったと思っているところが、ゲームで作った主人公の設定を考えたり、性格や考え方を掘り下げていく事が楽しかったところだ。
元から一次創作は好きだったが、その当時はほとんど気力が無かった。
しかし、キャラクターメイクの機能があった事で、言葉を選ばずに言えばある程度お膳立てがされた状態で手軽にオリジナルキャラクターを考え始める事ができたと思う。
世界設定なんかはゲームとして用意されているし、大まかな口調や声はボイスパターンとして用意されている。絵が描けない者でもキャラクターメイクがあるから外見を決めることもできる。
そんな状態から始める事ができて、このキャラクターのことを考えるのが楽しいし、もっとこのキャラクターのことを考えたいし動かしたいと思うようになった。
そこからは少しずつ気持ちが前向きになり、一人暮らしをするようになってからは比較的安定した状態を維持できるようになって、気力も戻った。
そんな訳で「GOD EATER 2」のタイトルがきっかけで今があると思っているという話だ。
選んだ主人公のボイスがすごく好きだったという点も大きかったと思っているので、以来は担当された金本涼輔さんという声優の方を少し応援している。
この方がナレーションを担当しているオーディオブックに「崩れる脳を抱き締めて」(著:知念実希人)というタイトルがある。
知念先生の作品は元々好きだし、こちらも医療ミステリとしてお勧めできる作品だ。
(朗読作品はいくつか販売されているが、金本さんが担当されているのは audiobook[.]jp版)
昔好きだった「メルティブラッド」という作品があるのだが、時を経て金本さんが主人公の遠野志貴の声優さんになったと聞いた時は驚いたし嬉しかったなあ。
そこそこ書いたつもりが意外と3000字は遠いぜ。