#読書
庵野ゆき『竜の医師団 1』(東京創元社,2024年2月)
庵野ゆき『竜の医師団 2』(東京創元社,2024年3月)
まず医療ファンタジー(と、2巻のあとがきで作者さんご自身がおっしゃっている)というジャンルがありえたのかっていうこと自体が、とても新鮮でした。でもたしかにこれは、医療ファンタジーだ。各章で患者のカルテが示され、診断が下され、治療がおこなわれるファンタジー。
ただ、その患者は、基本的に人ではなく竜なのだ。人間とはあまりにもスケールが違う、巨大な存在。意思の疎通も、あるようなないような。それでも、この世界は、竜の存在あってこそ。すべてが、竜からもたらされている。共存および依存するための仕組みが、長い年月をかけ人間社会のなかで合理的に構築されている。
私は物語内の世界設定や社会構造に惹かれるタイプの異世界ファンタジー読みなので、この作り込みにテンションが上がります。
〔つづく〕