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文筆にしろ何にしろ、とっかかりとして「写経してみる」というのはとても有効だと思っている。
私の場合、自分では絶対に書けないと感じる作品を写経しつつ、自分なりにアレンジしていく。何日も何日も続けていると、自分でも同じような文章が書けるようになってくる。あ、これ、プログラミングの勉強と同じだ。
プログラムの写経というと、ものすごく忌避されている気がするけど、私は有効だと思っている。もちろん、ただコピーしているだけではダメ。十分に意識しつつ写経しないと、ただ書き写しただけになってしまう。意識して書き写しつつ、アレンジを加えていく。プログラミングの場合はすぐに動作確認ができるから、その点は楽かもしれない。
あと、日本語の場合は基礎的な知識(文法とか)をたいていの人が持っているから、写経はそれなりに効果を出しやすいと思うのだけど、プログラミングの場合、何度写経しようとさっぱり自分でコードを書けるようにならない人が、それなりの割合でいる気がする。生まれてからこのかた身につけてきた日本語に相当するような、コードを読む絶対量が足りないというのが大きいと思う。
絵の場合も模写があるけど、絵は対象を自分なりに抽象化してアウトプットする作業なので、模写しなくても上手くなる人はいるのよね。でも、模写を続けると確実に上達するのはネットでもよく見かける。あと、相当な時間をかけて手を動かさないと、思った線が引けるようにはならない。
作曲の場合も、学びたい曲を写譜するのは有効だと思う。バッハが少年時代に月明かりでたくさんの楽譜をこっそり写譜した有名な話もある(それで目を悪くしたのかもしれない)。ただ、作曲の場合、文章における日本語知識に相当する、音楽の基礎教養(楽典とかコード理論とか)は知っていないと、写経の効果が期待できない気がする。