"ナチスが提起したのは「包摂と排除」の問題です。人種や遺伝、政治的忠誠によって線を引き、その内部にいるドイツ人にはさまざまなサービス、つまり「良いこと」を提供しました。線の外にいるユダヤ人らはサービスを受けられないだけでなく、収容所に送られ、断種手術をされ、最悪、殺されました。 「包摂と排除」はナショナリズムの基本原理で、その一番極端な例がナチスです。マイノリティーの排除とマジョリティーの包摂が不可分に結びついているというのは、私たちの社会にも共通する問題です。一つ一つは「良いこと」に見えることが全体としてどのような意味を持つのか、目を光らせていかなくてはなりません" https://www.tokyo-np.co.jp/article/317583