収蔵作品のご紹介:獅子装飾乳白瓶
(18世紀頃|ヴェネチア|ミオッティ工房)
中国よりマルコ・ポーロが持ち帰った白磁器に驚嘆したヨーロッパの多くの人々は、その美しい白磁を手に入れようとしたが、ヨーロッパでの磁器発明は18世紀になってからのことであった。
それまではこのような乳白色ガラスが模造磁器として作られていた。乳白色ガラスはイタリア語でミルクを意味する“ラッテ”から“ラッティモ”と呼ばれる。この作品は、ヴェネチアで代々ガラス工房を営むミオッティ工房による作品で、瓶の中央にはヴェネチアのシンボル聖マルコのライオンが、型押しで付けられている。