私は:vohai:ではない!
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私は結月ゆかりです!さっき紙袋を被せられたかと思って気づいたらここに……!誰か!誰か私を探してください!!!"それ"は結月ゆかりじゃない!結月ゆかりじゃない"それ"は偽物感ロールがついてるはずです!!!!探して……探せッ! #匿名ぼ民の投稿
昇降口を出ると雨が降っていた。木々に、草木に、コンクリートやアスファルトに。あらゆる場所に落ちて跳ねる水滴がしとしとという音を作り上げている。
「雨か……」
5限が終わった時には雨は降っていなかったし、こんなに早く降り始めるとは思わなかった。朝見た天気予報では夜になるまでは振らないって言っていたのに。最近の天気予報の精度は上がったのではないのか。憂鬱だ。帰宅部の私は家に帰っても特にやる事がないので、自習室で宿題を済ませてから帰っているが、それが裏目に出た。どうせ雨の中帰るなら部活でもやってから帰りたいところだけど、あいにくこの高校には女子バスケットボール部がない。忌々しい。
……と、普段なら少しイライラしている状況だけど、今日の私には特別な傘がある。父親から借りた女子高生が持つには少し大きな灰色の傘。傘専門店で買ったという撥水性能抜群の高級志向な傘。ずっとこれを試してみたかったのだ。バサッと開いた時の音も心做しか上質に聞こえる。ああそうか、止め鋲にバネが入っているのか。親骨もコの字型の金属製のものではなく細い円柱状の樹脂製だ。しかし、少し重いな。やっぱり折り畳み傘を使おうか……?いや、これで濡れないのなら多少重いくらい甘んじて受け入れよう。秘密兵器の観察を終え雨粒の中へ足を踏み出す。ばたばたと傘地に雨粒が当たるが、するすると水滴が固まり、そして落ちる。土砂降りでもないのにこれは凄い。
独りで感動していると後ろから声がかかった。
「おーい!詞音〜!」
振り返ると、そこにはローファーに爪先だけ突っ込んでパタパタと転びそうな音を立てながら走って来る湊音が居た。
「危うく置いてかれるところだったよ〜」
「先帰ったと思ってた。遅いけどどうしたの?」
「実は今日数学の教科書を忘れちゃってさ、先生に借りてたから返しに行ってたの。なかなか来なくてさぁ」
「あー、そういえばそう言ってたね」
「で、お願いがあるんだけど」
「何?」
「駅まで傘入れて!」
「折り畳み傘あるけど、使う?」
私はスクールバッグの奥から折り畳み傘を出そうとすると、靴を履き直している湊音から予想外の要望が飛んできた。
「いや、詞音と相合傘したい」
「肩か鞄が濡れるから嫌だ」
「私の青春に付き合ってよ」
お願い!と手をパチンと合わせる湊音。湊音の『青春』というワードはガチだ。この『青春』に対して非常に頑固だという事を私は入学からの半年で学んできた。拒否してもしつこく食い下がるだろう。ならば、
「仕方ないなぁ。」
渋々了承するしかない。湊音はよっしゃ!と小さくガッツポーズをしてから、私を見て
「ありがとう!」
と、顔いっぱいに感謝を表現した。それがあんまりにもニッコニコで眩しかったから、私は思わず顔を逸らしてしまった。
「大袈裟だなぁ。行こう」
折角良い傘を差しているんだ。偶にはこういう事があっても良いか。
65cmの傘と言っても2人で入れば私は左肩が、湊音は右肩が濡れる。湊音は鞄を抱いて一生懸命濡れまいと小さくなっている。ちょっと可愛い。
「青春リスト、また1つ埋まったよ」
「それは彼氏じゃないと有効にならないんじゃないの?」
「彼氏できないんだもん。細かい事はいいのいいの」
子供っぽく膨れてみたり楽しそうに喋ってみたり。こんな湊音をクラスの男子は知らない。知っていれば流石に放ってはおかないはずだ。
「もっと話しかけてこ?」
「緊張して……ね」
「それにしたってガチガチだよ」
「だってー!」
この双葉湊音という女子は、青春らしい事に飢えている癖に男子の前では緊張で何も喋れなくなってしまうのだ。容姿も頭も悪くないのに、残念な特性のために思うような青春が送れないのはちょっと可哀想ではある。嘘。ちょっと面白い。
「でもね、詞音。相合傘、男子じゃなくて詞音で良かったかも」
「え?」
思わず湊音の方を向いてしまう。歩くペースも自然と落ちる。ニシシと言いそうないたずらな表情で私を見る湊音。その顔は陽が差してない雨天の下でも明るく見えた気がした。
「いや、ほら、安心感が違うよ、詞音は」
「なんだそりゃ。てか何でその顔を男子にしないんだよ!」
見せなくて良いよ、男子には勿体ないから。意味不明な台詞はともかく、不覚にもそう思ってしまった。私は少しだけ傘を湊音の方へずらす。湊音の肩が濡れないように。少しだけ『彼氏』っぽい事をしてみたくなったのだ。
「詞音、肩濡れてない?」
「え、いいよこのくらい。」
問題:私はだーれだ? #匿名ぼ民の投稿
あじさいの花がいよいよ咲き始めたある日、少女はとあるお寺の永代供養塔の前に居た。打ち捨てられた建物が目立つこの御時世であっても、境内はよく掃除され建物にも修繕された跡が見えるし、御影石でできた立派な供養塔の辺りにはお線香の香りが漂っている。周囲を取り囲む杉の大木の間を心地よく涼しい風が優しく流れ、その葉をさざめかせた。久しぶりに太陽が照ってはいるが夏になるのはもう少し先そうだ。
「マスター、お久しぶり。ミコトとは仲良くやってる?」
着物のような洋服のような和洋折衷で身を包んだ少女・鳴花ヒメの手には、供えるためのお花があるわけでもお線香やお菓子があるわけでもなく、ただここへぶらりと立ち寄ったかのようだった。
「この寺はいつも綺麗だね。社会が老いて朽ちていく中でも、宗教は人の心を支えている事がよく分かるよ」
返事をする事のない御影石の塔に語りかけたヒメは躊躇する事なく砂利の地面に腰を降ろし、だらしなく胡座をかいて、おもむろにポケットから瓶を取り出した。栄養ドリンクのそれよりも気持ち大きいくらいの瓶の中で、僅かにとろみのある琥珀色の液体がとぷとぷと揺れる。
「4年前に漬けた梅酒、これが最後だよ。最近はなかなか実を付けられなくてね。今年もダメそうだ。春前には分かってた事だけどね。マスターくらいしっかり手入れしてくれる人が居ればなー」
淡々とした報告。その口調には、残念に思う気持ちや諦め・悲しみの他にも少量ながらポジティブな感情が含まれているようにも聞こえる。
「ん、ん!固いな。こんなにキツく締めた覚えは、ないん……だけど!」
人形のように華奢な腕で、ヒメはようやっとプラスチックの蓋を開ける。中身が外気に触れると微かにフルーティな香りが漏れ出した。
とはいえ、
「やっぱりちょっと香りに欠けるかな。まぁ私にしてはよくやってきたと思うよ。マスター不在で何十年もさ。だいたい私は梅の実をつけるのには向いてないんだよ。花の方が得意分野だっての」
出来は微妙なのかもしれない。
一通り文句を吐き出して一息ついたヒメは、瓶にそのまま口をつけ、ちびちびと飲み始めた。少量ずつではあるがアルコールがしみていき、ヒメの小さな身体がほんのり温まる。
「はぁ……。もう半分か。悪いけどお供え物にはできなそう」
絶対にそんなつもりなどなかった言い方だけど、気にする者は居ない。ヒメは残りの半分を一気に飲み干して、よっこいしょと立ち上がる。
「また来るよ。……いや、今度はそっちに行く事になるかもしれない。そしたらミコトにも久々に会えるね。よろしく伝えておいてよ?いくらか土産話があるから楽しみにしててね。それじゃ」
そよ風が吹き抜けるとそこには何もなく、柔らかな梅の花の香りだけが残されていた。
問題:私はだーれだ?
ヒント:相合傘(紡乃世詞音×双葉湊音)も私が書きました
https://voskey.icalo.net/notes/9mlzr0yssb
※本概念は未成年飲酒を勧めるものではなく、登場人物は容姿こそ少女ですが成人に相当する年齢です。お酒は20歳になってから飲みましょう。 #匿名ぼ民の投稿
宗教勧誘に声かけられたから埼玉に興味ないですか?って聞いたらさいたまっ!?て返された
まだまだ埼玉の知名度は低いのかもしれない
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おちんぎんが欲しいな…………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………………… #匿名ぼ民の投稿
WhiteCULちゃんしかり、クロワちゃんしかり、いつもネタキャラにされている子が恋をして乙女になるのがめちゃくちゃ好き。 #匿名ぼ民の投稿