私の読みたいオメガバースボーイズラブの話していい？いいよ！

現代人類において、原初より存在していた三つの性αβΩの生殖機能は社会産業の発展に伴って緩やかに退化し、男性Ωの出産時の身体損壊率の高さ（ハイエナのように擬似ペニスが産道になっているため）による出産忌避、発情期等の生活上の困難を取り除くためフェロモン腺の摘出手術が流行、AIにより職業等が属人化されずαの特性（身体の頑強さストレス耐性の高さや処理能力など）が特別に評価されることがなくなり、Y染色体の退化により男性が生まれづらくなることが予測され遺伝子改良を伴う人工授精が主流となり生活上の困難があるΩはほぼ淘汰された世界で、

小中学校で周囲に避けられがちだった、国家は優秀なαの遺伝子が支えてきた！α復権を提唱する右翼の親を持つ子と自然妊娠自然分娩を推奨αβΩの三性が人類のあるべき姿！医療拒否自然派の親を持つ子が逸れ者同士仲良くしてたんだけど自然派の子が先祖返りのΩだと発情期が来て発覚し、右翼の子は「優秀な私の子供のお前は当然優秀なα」「遺伝子的に優秀なαは複数のΩや女を孕ませて然るべき」と教育されてきたため疑いもせず自然派の子を幸せファック面してレイプするし自然派の親は子供がΩなのも妊娠したこともむしろ喜んでそのまま産ませようとして…絶望で目の前が真っ暗になった受け

そして20年後、インフラAIの不備が発覚したりサプリメント製造会社や精子バンク等の企業による大規模なテロが多発し混乱した世界の危機を救った人にαの割合が多かったとし（実際のデータは無い）原生回帰論でα支持保守政党が一世を風靡、「世界をあるべき姿へ正す」とし意図的な経済格差社会へ誘導、産む性の保護と称する支配管理が進む中、武力革命を標榜する三等国民連合が秘密裏に発足し活動を始め…
みたいな、実はαでもなんでも無かったのを隠して右翼保守政党の神輿に乗る若手政治家攻めと復讐に燃える武力活動家受けのドチャクソオメガバース読みたい

ここらへん、新型コロナ対策に置き換えても話が通じるのでめちゃくちゃ怖かった。

“国は新聞、雑誌、官報、全てを動員して国民を騙している。空襲は怖くない、焼夷弾は消せる、突撃して消火せよ。そうしてキヌさんのように大勢の人がそれを信じている。

しかも実際に焼夷弾が雨あられのように降ってきた時には、逃げ場がないんだ。公共の防空壕は物資不足でほとんどが素掘りの簡易なものばかりだ。焼夷弾の絨毯爆撃には用をなさない。
国が推奨している家庭の防空壕にしても、あんな床下に穴を掘っただけのものでは、むしろ焼け落ちた家の下敷きになって死ぬのがおちだ。今ある防空壕はもともと国民の命を守るものじゃない。これが防空壕に対する国の見解だ」”

太田愛 著『天上の葦』より