> 日本製鉄のために言えば、バイデン氏の決定は災い転じて福となるかもしれない。私は昨年、この買収計画は準備不足の買い手が法外な金額を支払い、買収先を統治できずに急きょ撤退を余儀なくされるという過去の日本勢による米企業買収を連想させるとコラムで書いた。(...)しかし、ショッキングだったのはバイデン氏の反対理由だ。日本製鉄が米国の「国家安全保障を損なう行動を取る恐れ」があるという「信頼に足る証拠」があると同氏が信じているというのだ。同盟国である国を指して用いるには、あまりにも極端で感情を逆なでする表現だ。もちろん、そんな証拠はどこにも見当たらない。国家安全保障上の問題を審査する対米外国投資委員会(CFIUS)は秘密主義で知られるが、この買収による安全保障リスクはないと判断したと報じられている。(...)米兵5万人余りが駐留し自国の防衛を米国に託している日本から、どのような国家安全保障リスクが生じるというのだろうか。
【コラム】バイデン政権のお粗末な幕引き、同盟揺るがす-リーディー - Bloomberg
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2025-01-08/SPO594T1UM0W00